今日の国内市況:株が終盤浮上し小幅続伸、債券は反発-ユーロ下落

日本株相場は取引終盤にかけ上昇 基調となり、小幅続伸して終えた。国内企業の決算発表が本格化する 中、好決算を発表した銘柄中心に買われ、午後の取引でファナックが 急騰。日経平均株価の押し上げ寄与度1位になった。

このほか、ヤマダ電機や日立製作所、ジーエス・ユアサコーポレ ーション、IHIなどの上げも目立ち、業種別では電機、機械といっ たハイテク関連が相対的に堅調だった。日経平均株価の終値は前日比 46円87銭(0.4%)高の1万1212円66銭、TOPIXは同0.92 ポイント(0.1%)高の997.63。

この日の日本株は下落して始まったものの、午後にかけて徐々に 切り返した。前日26日の日経平均は前日比2.3%高の1万1165円 と高値で引け、上昇率はことし3番目を記録。東証1部の騰落レシオ (値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の割合を示す)は126.48%と、 2日連続で買われ過ぎとされる120%を超えていたが、相場は力強さ を見せた。

投資家の背中を押しているのが、企業業績への期待感だ。2011 年3月期上期(10年4-9月)の連結最終利益を前年同期比5.4倍 の488億円と計画したファナックが、決算発表を受けた午後1時30 分以降に急騰。このほか、中国・東南アジア向けの好調などで、10 年3月期の連結純利益が従来予想比86%増の65億円になったもよう のジーエス・ユアサコーポレーション、政府エコポイント制度の恩恵 などから10年3月期の連結売上高が初の2兆円台に乗せたもようの ヤマダ電機は終日強い動きを見せた。

業種別では、電機、機械、精密機器、ガラス・土石製品、輸送用 機器など輸出関連業種の上げが全体をけん引。また、タイヤ需要の回 復を背景に、シティグループ証券が投資判断を引き上げたブリヂスト ンや住友ゴム工業、横浜ゴムも買われた。

一方、投資家が横目で気にしているのがギリシャの財政問題だ。 この日の東証1部33業種の下落率上位に入った鉱業や大手商社、石 油・石炭製品の動きは、間接的にそれを象徴する。ドイツのメルケル 首相がギリシャ支援に関し慎重な見方を示すなど、ギリシャ問題の解 決に先行き不透明感が強いとして、為替相場ではユーロ売り、ドル買 い基調となっている。この影響で代替投資の魅力が後退、前日のニュ ーヨーク原油相場は5営業日ぶりに反落したため、株式市場では資源 関連株が売られた。

このほか、前日上げていた証券株が下落、医薬品や食品株などデ ィフェンシブ株の一角も安い。個別銘柄では、今期の間接費用の増加 などを懸念し、野村証券が投資判断を引き下げた日立建機が下落。携 帯電話向けコネクターやタッチパネルなどの製品単価の下落で10年 3月期の決算が会社側の前回予想を下回ったSMKも売られた。

東証1部の売買代金は1兆6168億円。騰落銘柄状況は値上がり 595、値下がり957。東証33業種は12業種が上昇、21業種が下落。

債券相場は反発

債券相場は反発(利回りは低下)。国内株式相場が午前に反落した ため、債券市場では先物中心に買い優勢の展開となった。また、現物 市場では大型連休を前に取引が手控えられる中、これまで買い遅れて いた投資家の需要が見られたとの指摘があった。

東京先物市場の中心限月6月物は前日比15銭高の139円33銭 で始まり、直後にこの日の安値139円28銭を付けたが、その後は139 円30銭台での推移となった。午後には139円40銭まで上昇幅を拡 大させており、結局は22銭高の139円40銭で高値引けとなった。

日経平均株価が週明けに2%超も上昇した反動から下げて始まる と、債券先物相場は前日の下落分を取り戻す展開となった。もっとも、 午後に入って日経平均がプラス圏に戻すと、先物6月物も高値もみ合 いの展開となった。

現物市場で新発10年物の306回債利回りは、前日終値より0.5 ベーシスポイント(bp)低い1.315%で始まった。開始後しばらくは 横ばい推移が続き、午前の取引終盤からは1.31%となっている。現 物市場では新年度入り後の買いが一巡したとの見方があるが、一方で は買い遅れを指摘する声も出ていた。

この日に実施された2年債(292回債、5月債)の入札では、事 前の市場予想通りに無難な結果が示された。

292回債の最低落札価格は100円6銭5厘、平均落札価格は100 円7銭となった。最低価格は市場予想と一致しており、最低と平均価 格の差であるテールは前回債の7厘から5厘に縮小。応札倍率は4.73 倍と、2007年8月以来の高水準となった。

ユーロ下落

東京外国為替市場では、午後の取引終盤にかけて再びユーロ売り 圧力が強まった。財政危機に陥っているギリシャ向け支援をめぐって、 ドイツのメルケル首相が慎重な姿勢を示していることなどから、先行 き不透明感が根強く残った。

ユーロ・円相場は午前の取引で一時1ユーロ=125円34銭まで 下落したあと、午後に入ってやや下落幅を縮小していたが、再び売り 圧力が強まり、125円21銭まで下値を切り下げた。

ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.3416ドルをユーロの上値にじ り安に展開。午後は1.33ドル台後半でやや下げ渋る局面もあったが、 一時1.3357ドルまで下押されている。

一方、ドル・円相場は午前に一時1ドル=93円74銭と、2営業 日ぶりの円高値を付けたあと、94円台まで押し戻される場面が見られ たものの、再び93円台後半まで値を戻している。

メルケル首相は26日、ギリシャが「持続可能で信頼できる」財 政赤字削減計画を整えたことを示すまでドイツが救済資金を提供する ことはないと述べた。ギリシャの10年債は前日の取引で売りが進み、 利回りは少なくとも1998年以来の水準に上昇している。

半面、この日の米国時間には、住宅関連などの経済指標が発表さ れる。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想によると、2月 の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住 宅価格指数は、前年同月比で1.3%の上昇と、2006年12月以来初め ての前年比プラスが見込まれている。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表する4月の消費 者信頼感指数も53.5と、前月の52.5から上昇が予想されている。

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