ソフバンク:前期営業益30%増、KDDI超える-iPhone貢献

国内通信3位ソフトバンクが27日 発表した2010年3月期の連結営業利益は前の期比30%増の4659億円 と、過去最高を更新。代行販売している米アップル製の携帯電話端末 「iPhone(アイフォーン)」浸透などで、ブルームバーグ・デー タのアナリスト20人の予想平均4464億円を上回り、同2位KDDI を初めて抜いた。

今期予想は前期比7.3%増の5000億円で従来と変更なし。同社は 営業益に限って年間見通しを公表している。今期の配当予想は5円と 前期と据え置いた。

ただ、前期純利益は同2.2倍の967億円ながら予想平均1220億円 に届かず。売上高も同3.4%増の2兆7634億円と予想平均2兆7803 億円を下回った。いずれもKDDIの前期実績に大差を付けられてい る。

三菱UFJ証券の森行真司アナリストは、携帯事業の指標である ARPU(1契約あたり月間収入)が下半期を中心に伸び「年間ベー スでも底打ちが確認できたことは、他社と比べてもポジティブ」と指 摘。「足元の環境が続けば、今期の営業益も会社予想を上振れる可能性 がある」と述べている。

前期のARPUは、前の期比横ばいの4070円。通話割引による音 声収入減をデータの増で相殺した。KDDIの前期ARPUが同390 円減の5410円で、今期も5010円に低下する見通しなのと対照的だ。

調査会社MM総研の22日発表によると前期の国内アイフォーン出 荷は169 万台と、発売初年度である09年3月期のほぼ3倍。孫正義社 長は東証での決算会見で、アイフォーンのように一般端末よりもデー タ通信量が多い「高APRU端末」の販売加速が、増益の最大の要因 だと強調した。

最大投資でも返済計画変わらず

今期の設備投資は前期比79%増の4000億円と、3月に孫社長が示 した意向通り、過去最大の水準を計画。ソフトバンクは06年の携帯事 業買収で借り入れた負債返済のため投資を抑制してきたが、孫氏は昨 秋になって、アイフォーンの販売好調に対応して通信網を増強するた め、再度増やすと表明していた。

孫社長は会見で、投資増でも返済計画に変更は無いと説明。現金 収支である連結フリーキャッシュフローが09年3月期で415億円、前 期では1408億円ほど当初計画を上回った結果、計約1800億円を投資 に振り向ける余裕が出来たと語った。この額は、今期計画4000億円と 前期実績2229 億円の差に相当する。

同社長は会見後に都内で開いた説明会で、今期の4000億円は「あ る意味でのピーク」だと強調、投資の効率化を進める計画であること から「来年や再来年は下がっていく」との見通しを示した。

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