ドイツ銀の1-3月:48%増益、予想上回る-投資銀が寄与

ドイツの銀行最大手、ドイツ銀 行の2010年1-3月(第1四半期)決算は、前年同期比48%の増益 となった。投資銀行部門の好調が資産運用・ウェルスマネジメント事 業の赤字を補った。

同行の27日の発表によると、純利益は17億6000万ユーロ(約 2210億円、1株当たり2.66ユーロ)と前年同期の11億9000万ユー ロ(同1.92ユーロ)から増えた。ブルームバーグ・ニュースがまと めたアナリスト予想平均では13億3000万ユーロが見込まれていた。

投資銀行事業の税引き前利益は26億ユーロと、前年同期から倍 増し、全行の利益の90%以上を占めた。ステファン・クラウス最高 財務責任者(CFO)は4-6月(第2四半期)も「上々の滑り出し」 とする一方で、第1四半期業績の延長に通期業績があると考えること はできないとくぎを刺した。

バーデン・ビュルテンベルク州立銀行(LBBW)のアナリス ト、 オラフ・カイゼル氏は「極度に力強いこの業績は、ほぼすべてが投資 銀行事業によるものだが、好調は持続可能ではなく年内に再びこのよ うな好業績にはならないだろう」とし、「他の部門の業績には改善の 余地がある」と指摘した。

第1四半期の評価損は2億4100万ユーロ。前年同期は金融保証 会社(モノライン)やラスベガスのカジノ関連などで15億ユーロの 評価損を計上していた。今年の第1四半期は英国の銀行ボーナス税に 絡み1億2000万ユーロの費用も計上した。

グローバルマーケッツ部門の債券などトレーディング収入は38 億ユーロと前年同期比ほぼ横ばいで、アナリスト予想の30億ユーロ を上回った。株式トレーディング収入は9億4400万ユーロとなり、 アナリスト予想を超えた。

トランザクションバンキング事業を含むコーポレート・インベス トメント・バンク部門の税引き前利益は前年同期比75%増え27億 1000万ユーロと過去最高だった。

資産運用・ウェルスマネジメント事業は税引き前で500万ユーロ の赤字。アナリストは1億1100万ユーロの税引き前利益を予想して いた。買収したサル・オッペンハイム・グループの統合費用と退職関 連費用がかさんだ。

コンシューマーバンキング事業の利益は8%減の1億8900万ユ ーロ。トランザクションバンキング事業は約48%減の1億1900万ユ ーロとなりアナリスト予想を下回った。

ヨゼフ・アッカーマン最高経営責任者(CEO)は株主あての書 簡で「危機発生以来、自己勘定トレーディング活動を縮小しリスクポ ジションを劇的に減らしたにもかかわらず、このような素晴らしい業 績を上げた」と自賛した。

ドイツ銀行はまた、米証券取引委員会(SEC)から提訴の意向 を伝える「ウェルズ・ノーティス」を受け取ってはいないと公表した。 第1四半期決算とともに明らかにした当局からの召喚状については、 SECが米ゴールドマン・サックス・グループを提訴している件とは 無関係だと説明した。クラウスCFOがアナリストとの電話会議で質 問に答えた。同CFOは、ドイツ銀は内部調査を実施したが、ゴール ドマンとSECの係争と「類似の状況」は見られなかったと説明した。

第1四半期は、融資の焦げ付きに備えた引当金を50%減らした。 「信用環境の改善」が理由。

投資銀行部門の収入に対する報酬の割合は業界最低の33%前後 と見積もられている。クラウスCFOは電話会議で、通年の割合は第 1四半期と同程度か若干引き上げ、「競争力のある水準」とすると述 べた。

アッカーマンCEOは投資銀行事業への依存を低下させるため、 プライベートバンクのサル・オッペンハイムやオランダのABNアム ロ・バンクの商業融資事業の一部を買収。ドイツ・ポストバンクにも 出資している。

第1四半期業績で投資銀行への依存が高かったことを懸念し、株 価は一時2.9%下落した。現地時間午後1時14分現在は2.4%安の

54.03ユーロ。

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