債券は反発、現物に出遅れ組の需要-午前は先物主導で上昇

(第10-12段落に米FOMCに関する内容を追加します)

【記者:赤間信行】

4月27日(ブルームバーグ):債券相場は反発(利回りは低下)。 現物市場では、これまで買い遅れていた投資家の需要が見られたとの 指摘があった。午前は、株安を背景に先物中心に債券買いが優勢の展 開となった。

トヨタアセットマネジメントの深代潤チーフファンドマネジャー は、債券買いが優勢だったことについて、「金利上昇を懸念するあまり 買いそびれた投資家は多く、連休前にこうした需要があぶり出された ようだ」との見方を示した。

東京先物市場の中心限月6月物は前日比15銭高の139円33銭で 始まり、直後にこの日の安値139円28銭を付けたが、その後は139 円30銭台での推移となった。午後には139円40銭まで上昇幅を拡大 させており、結局は22銭高の139円40銭で高値引けとなった。

日経平均株価が週明けに2%超も上昇した反動から下げて始まる と、債券先物相場は前日の下落分を取り戻す展開となった。大和住銀 投信投資顧問の伊藤一弥国内債券運用第2グループリーダーは、4月 半ばからの株安局面で海外ファンドは債券先物買いに動いており、「期 初のタイミングでは投資家の現物売りは出にくいとの見通しから、午 前には買い持ち高を積み増したもよう」との見方を示した。

もっとも、午後に入って日経平均がプラス圏に戻すと、先物6月 物も高値もみ合いの展開となった。

RBS証券の徐端雪ストラテジストは、午前には株安を受けた先 物買いが債券相場を支えたとしながらも、大型連休前の現物買いはき のうまでに一段落した可能性が高いとも言い、「国内要因のみでは相場 の上値を追いかける展開は想定しづらい」と話した。

10年債利回りは1.305%

現物市場で新発10年物の306回債利回りは、前日終値より0.5 ベーシスポイント(bp)低い1.315%で始まった。午前の取引終盤か らは1.31%での横ばい推移が続き、午後4時過ぎには19日以来の低 い水準に並ぶ1.305%で取引された。

現物市場では新年度入り後の買いが一巡したとの見方があるが、 一方では買い遅れを指摘する声も出ていた。トヨタアセットの深代氏 は、月末接近に伴って保有債券の年限を長期化する買いに加えて、こ こ2週間の金利低下によって買いそびれた投資家が、連休入り前にや むなく買っているのではないかとみていた。

大和住銀投信の伊藤氏も、ここ数年は4-6月期に金利が上昇す るパターンを繰り返したため、新年度入り後も様子見するうちに結果 的に買い遅れた向きがいるといい、「短期的にはこうした潜在需要が金 利上昇を抑制しそうだ」と予想した。

米FOMC前に取引手控え

米国では27、28日の両日に連邦公開市場委員会(FOMC)が開 催されるため、新規取引には慎重な雰囲気も広がった。

RBS証の徐氏は、FOMCでは低金利政策を維持するとの文言 を変えないとの見方が大勢だとしながらも、「10年債利回りが当面の レンジの下限とみられる1.3%に接近する中、注目イベントを前に取 引は手控え気味だった」と言う。

今回のFOMCについて、市場では政策金利を「長期にわたり」 ゼロ付近に維持すると繰り返し表明し金融政策の変更を示唆すること を控える一方で、米景気回復が強まっているとの認識を示す可能性が あるとの見方が有力だ。

2年債入札は無難な結果

この日に実施された2年債(292回債、5月債)の入札では、事 前の市場予想通りに無難な結果が示された。RBS証の徐氏は、最近 は2年債利回りが狭いレンジで推移しているほか、ボラティリティ(変 動率)も低下しているとした上で、「余裕資金を抱える投資家の買い需 要はなお旺盛だ」との見方を示した。

292回債の最低落札価格は100円6銭5厘、平均落札価格は100 円7銭となった。最低価格は市場予想と一致しており、最低と平均価 格の差であるテールは前回債の7厘から5厘に縮小。応札倍率は4.73 倍と、2007年8月以来の高水準となった。

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