ふくおかFG社長:中核資本率、国際行並み4%へ-増資せず

純資産で地銀第2位のふくおかフィ ナンシャルグループの谷正明会長兼社長は、コアTier1(狭義の中 核自己資本)比率を今後3年で現在の約2倍にあたる4%台に引き上げ たい意向を示した。地銀ながら国際規制の動きを重視する。利益の積み 上げなど内部留保を優先し、公募増資は行わない方針を強調した。

谷社長(67)は26日、福岡市の本社でブルームバーグ・ニュース のインタビューに答え、同比率引き上げに必要な利益確保は4月にスタ ートした新経営計画を順調に消化すれば「十分に可能だ」と指摘した。 一方、普通株の新規発行を伴う増資は、「配当負担も相当ある」とし、 少なくとも経営計画中の3年間は実施しない方針を示した。

ふくおかFGは自己資本規制では国内基準の適用行。だが、谷社長 は、信用力などの面で取引先などから「国際基準行と同じレベルが求め られる」ため、国際新規制を意識した経営を目指すという。UBSの試 算によると昨年末の大手邦銀グループの同比率は、三菱UFJ5.78%、 三井住友4.50%(1月の増資加味)、みずほ1.29%となっている。

谷社長は、自己資本を厚くするための利益確保の具体策として、今 後3年間で貸出金残高を「約1兆円増やす」計画を示した。傘下3行で 住宅ローンを毎年3000億円実行するほか、中小企業再生ビジネスなど で資金需要を掘り起こすという。年間の新規採用を200-250人に抑制 することで期間中に約800人を削減し、経費削減を目指す。

野村証券の佐藤雅彦アナリストは、ふくおかFGが収益の積み上げ で自己資本増強を目指すことについて「市場からみて当面の増資懸念が 払しょくされたことは評価できる」と指摘。ただ、新経営計画で掲げる 収益目標については「中小企業の資金需要の回復が見込みにくい中、達 成は難しい」とみている。

ふくおかFGは07年に主力の福岡銀行のほか、熊本ファミリー銀 行、親和銀行を傘下に収めて発足した。しかし、金融危機や買収2行の 不良債権処理で10年3月末までの旧中期計画はほぼ未達となったもよ う。新計画では13年3月期のコア業務純益が10年3月期見込み比35% 増の1000億円、連結純利益で同43%増の400億円を掲げる。

ふくおかFGの27日の株価は、午前中は前日比で安く推移する場 面が多かったが、午後には一時プラス転じた。終値は同1円(0.2%) 安の417円。

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