NY外為:ユーロ下落、ギリシャ救済策でも危機波及懸念

:ニューヨーク外国為替市場で はユーロが主要通貨に対して下落。欧州連合(EU)主導のギリシ ャ救済策では、他国への危機波及を阻止できないとの懸念を背景に ユーロが売られた。

ドイツのメルケル首相の発言を材料にユーロは英ポンドに対 して今年1月以来の安値に下落。同首相はギリシャが「持続可能な」 財政赤字の削減計画を示すまで、ドイツが救済資金を提供すること はないと述べた。欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー、 ウェーバー独連銀総裁は、米経済専門局CNBCとのインタビュー で、ユーロの「信頼性」に問題はないと述べた。この発言後、ユー ロは一時対ドルでの下げを取り戻した。

ACEインベストメント・ストラテジーズのユー・ディー・チ ャン氏は、「何か解決策が発表されるたび、ドイツがけん制する」 と語り、「これがユーロの不透明感を強めている」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時2分現在、ユーロは対ドルで0.1% 下落して1ユーロ=1.3365ドル。前週末は1.3384ドルだった。 ユーロは対円では1ユーロ=125円65銭(前週末は125円73銭)。 ドルは対円で1ドル=94円4銭(前週末93円97銭)。一時は94 円36銭と、6日以来の高値を付けた。

ギリシャ国債は下落。2年債で比較したギリシャ国債のドイツ 国債に対する上乗せ利回りは12ポイントとなった。

ギリシャ救済策

メルケル首相はベルリンで記者団に対し、国際通貨基金(IM F)がギリシャ政府と財政赤字削減の計画を打ち出すまでは、ギリ シャ向け支援をめぐる決定はないと語った。また、ギリシャが向こ う数年において「厳しい」措置を講じることで合意した場合にのみ、 ドイツは支援を実施すると言明した。

ユーロは対ポンドで最大1.1%安の1ユーロ=86.04ペンス と1月28 日以来の安値に下げた。値下がり率は3月30日以降で 最大。ポンドは対ドルでは0.5%上げて1ポンド=1.5456ドル。

ドルは円に対して約3週ぶりの高値に上昇。米国の景気回復ペ ースが加速しているとして、米連邦準備制度理事会(FRB)によ る緊急刺激策の解除が近いとの観測が広がった。

金利先物動向によると、米政策金利が12月の会合までに少な くとも0.25ポイント引き上げられる確率は70%と、1週間前の 60%から上昇した。

利上げとドル相場の見通し

UBSは、FRBが欧州よりも先に利上げに踏み切った場合、 ユーロ が対ドルで年内に1ユーロ=1.30ドルを下回る水準まで 下落する可能性があると予想している。

UBSの主任為替ストラテジスト、マンスール・モヒウディン 氏(シンガポール在勤)は、「FRBが欧州中央銀行(ECB)や 日銀、イングランド銀行(英中銀)よりも早く利上げに踏み切った 場合、ドルは安全逃避先としての通貨よりもむしろ、成長通貨にな るだろう」と述べ、「つまり年内のユーロ・ドルおよびポンド・ド ル相場が3カ月目標の1ユーロ=1.30ドルおよび1ポンド=

1.48ドルをさらに下回るリスクがあることを示唆する」と指摘し た。

ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト99人を対象にまと めた調査によると、全員が今月28日の連邦公開市場委員会(FO MC)では政策金利の据え置き決定を予想している。

韓国ウォンは、堅調な国内総生産(GDP)予想を材料に、対 ドルで1年7カ月ぶり高値に上昇した。2010年第1四半期の実質 GDPは前年比で7.5%増と、2002年第4四半期以来の高い伸び が見込まれている。

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