KDDI社長:将来JCOM過半出資も考えている-23日に

KDDIの小野寺正社長兼会長は、 現在3割強であるケーブルテレビ(CATV)国内最大手ジュピター テレコム (JCOM)への出資比率について「将来的に過半数を握っ ていくことを考えている」と述べた。23日夕の決算アナリスト説明会 で語った。この模様は、同社のホームページ上に掲載されている。

KDDIは1月の出資発表時に議決権ベースでJCOMに38%出 資するとしたが、金融庁の指摘で2月の実施時には31%強に変更。一 方、2位株主だった住友商事は21日完了の株式公開買い付け(TOB) で議決権保有比率を40%に高め、筆頭株主となった。22日に両社はJ COMの企業価値向上で協力することで合意したと発表した。

小野寺氏は説明会で、出資比率を過半数に引き上げる可能性のあ る時期については「相手のある問題」だとして言及を避けた。また3 社が連携を進める過程で、子会社の国内CATV2位ジャパンケーブ ルネット(JCN)とJCOMの経営統合を「将来的には当然考えな ければならないが、今の時点ですぐに動けるかは別」と述べた。

住商広報の勝賀瀬鮎美氏は、小野寺氏の「過半出資」発言につい て26日、「当社としては直接そのような意向は聞いていない」と説明。 「22日に発表した通り、今後KDDIとはJCOMの企業価値向上に 向け、事業上の協力関係を構築していく」と述べた。

野村証券金融経済研究所の増野大作アナリストは26日付リポート で「説明会では株主の合意を前提に、中期的には出資比率50%以上へ 引き上げる考えが明らかにされたが、サプライズと言えよう」と指摘。 みずほインベスターズ証券の東丸英二アナリストは小野寺氏が「最終 的にはそうしたいと思って言ったのでは」とし、この発言でKDDI と住商が対立するリスクは「ないと思う」とコメントした。

争いは「起こり得ない」

KDDIの両角寛文取締役執行役員専務(経理担当)は26日のブ ルームバーグ・ニュースとのインタビューで、JCOM運営をめぐる 住商との争いは今後「起こり得ない」と明言。出資でKDDIは3617 億円、住商は1222億円を投じた点を踏まえ「互いにこれだけの資金を 投入して、JCOMの価値がき損して良いはずがない。その意味で利 害が全く一致している」と強調した。

両角氏はJCNとJCOMの経営統合についても、発表済みの提 携に基づいて情報システムやカスタマーサービスを統合するなどして シナジー(相乗効果)の実証などができれば、可能性はあると説明。 ただ、仮に経営統合があり得るとしても「ずっと先の話」だと語った。 両角氏は3月25日からJCOMの取締役も兼任している。

26日のJCOM株価は取引終了前に小野寺氏の発言が伝えられる と一段高となった。一時は前週末比4.2%高と、2月16日以来ほぼ2 カ月ぶりの上昇率を記録。KDDIや住商の株価は反応薄だった。

終値はJCOMが同3000円(3.2%)高の9万7500円、KDDI は同7500円(1.6%)高の46万7000円、住商は同17円(1.5%)高 の1155円。

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