原油先物:順ざやの価格差拡大-米クッシングの在庫、最高に近い水準

米オクラホマ州の原油貯蔵施設が 過去最高に近い水準の原油在庫で満杯となりつつあり、貯蔵コストが 4カ月ぶりの高水準に達している。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物6月限の価格は 21日、7月限を1バレル当たり1.95ドル下回り、限月間の価格差は 昨年12月15日以降で最大となった。米政府のデータによると、原油 先物の引き渡し地点となるオクラホマ州クッシングの在庫は16日終了 週に5.8%増加し3410万バレルとなった。原油相場は期近物より期先 物の方が高い「順ざや」の状態になっている。

定期修理のため製油所の操業が停止されるなか、カナダの輸入増加 や季節的な需要減退により在庫は過去最高に達した1月1日時点の 3570万バレルに近い水準となっている。在庫が非常に高水準にあるた め、米国の指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエ ート)原油の価格は欧州の指標である北海ブレント原油を下回ってい る。過去1年間でブレントの価格がWTIを上回ったのは3回だけだっ た。

米JPモルガン・チェースの商品調査担当責任者、ローレンス・イ ーグルス氏は「問題はこの地域が内陸部にあり、多くの原油を運び出せ ないという点にある。非常に地域的な問題のようだ」と指摘する。

原油先物6月限の23日終値は、前日比1.7%高の1バレル当たり

85.12ドル。7月限を1.92ドル下回った。6月限は今年に入って72 -88ドルのレンジで推移している。

バークレイズ・キャピタルの推計によると、クッシング周辺の余剰 貯蔵能力は約1600万バレル。これもいっぱいになれば、貯蔵場所がなく なり、生産会社は操業を停止する必要が出てくる。順ざやの価格差拡大 は取引会社が原油貯蔵によって将来利益を得られる可能性があることを 意味し、貯蔵ターミナルの所有企業にとっては料金引き上げが可能にな ることを示唆している。

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