NY外為(23日):ドルが2週ぶり高値、米統計に反応

ニューヨーク外国為替市場では ドルが円に対して2週間ぶりの高値に上昇。3月の米新築住宅販売 が約50年ぶりの大幅増となったことや、米耐久財受注が輸送用機 器を除いたベースで増えたことが背景。

ユーロはドルに対してほぼ1年ぶりの安値から反発。ギリシャ が欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)に対し、最大450 億ユーロの救済パッケージ発動を要請したことに反応した。円はほ とんどの主要通貨に対して下落。来週の米連邦公開市場委員会(F OMC)会合を控え米景気回復の兆しが示されたことから、よりリ スクの高い通貨への買いが活発になった。

BNYメロンの為替グループのマネジングディレクター、サマ ルジット・シャンカー氏(ボストン在勤)は、「FOMCは、先進 3カ国(G3)の中で最初に利上げを実施する公算が高い」と指摘。 「ユーロ売りは今のところ落ち着いたが、欧州の信頼感危機はまだ 終わっていない」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時22分現在、ドルは円に対して前日 比0.5%高の1ドル=93円97銭(前日は同93円49銭)。一時は 6日以来の高値となる同94円32銭を付ける場面もあった。ユー ロはドルに対して0.6%高の1ユーロ=1.3369ドル(前日は同

1.3295ドル)。一時は昨年4月30日以来の安値である同1.3202 ドルを付けた。ユーロは対円で1.1%高の1ユーロ=125 円63銭 (前日は同124円28銭)。

中国に対しては人民元の上昇容認と内需拡大を求める米国な どの圧力が強まっているものの、この日ワシントンで開催された主 要20 カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、声明に 為替についての言及を盛り込む可能性は低い見通しと伝えられた。 G20当局者が匿名を条件に明らかにした。

ガイトナー長官の見解

ガイトナー米財務長官は今月、中国との協議について、人民元 に対する「米国の利害を前進させる手段」であるとの認識を示して いた。

1年物の元先物(ノンデリバラブル・フォワード、NDF)は、 1ドル=6.66115元(前日は同6.6045元)。元が3%上昇すると の予想を示唆している。前日は一時同6.5930元と、1月以来の高 値水準を付けた。

ニュージーランド・ドルは円に対して1.2%高。ブラジル・レ アルは0.8%値上がり。低金利通貨で資金を調達し、高金利通貨で 運用するキャリー取引が進むとの観測が背景。日本の政策金利は

0.1%であることから、同取引の調達通貨として選好されている。

米商務省が発表した3月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済 み、年率換算)は前月比27%急増し、伸び率は1963年4月以来 で最大となった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミス トの予想中央値は5.5%増だった。

耐久財受注

同じく米商務省が発表した3月の米製造業耐久財受注額で変 動の大きい輸送用機器を除く受注は前月比2.8%増加した。市場予 想は0.7%増。前月は1.7%増(速報値0.9%増)に上方修正され た。一方、3月の全体の受注額は前月比で1.3%減少した。民間航 空機が67%減少(前月33%増)したことが全体を押し下げた。

ドルは円に対して週間ベースでは2%高と、3週間ぶりの上昇。 米景気の強さを示唆する兆候が手掛かりとなったほか、米連邦準備 制度理事会(FRB)が資産売却により市場から資金を吸収すると の観測が高まった。

「賛成派が拡大」

米金融当局者の間では、資産売却への賛成派が「拡大」してい るもようだ。経済専門局CNBCがFRB関係者を匿名で引用して 報じた。FOMCは28日に定例会合を開く。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS) の為替戦略責任者、アラン・ラスキン氏は「市場は『長期にわたり』 という文言が声明から削除されることを引き続き心待ちにしてい るが、時期尚早のようにみえる」と指摘。「市場は同文言の変更が 必要であると求めているのではない。有意義な形で変更されれば、 ドルの急上昇が起こるだろう」と述べた。

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