KDDI:今期純利益13%増と反転見込む-設備負担軽減で

国内通信2位KDDIが23日発表 した今期(2011年3月期)連結純利益見通しは、前期比13%増の2400 億円となった。携帯事業の減益と固定の黒字化で営業利益はほぼ横ば いながら、前期に固定の不稼働設備の除却負担で特別損失を出した反 動で2年ぶりの増益を図る。前期業績の速報値は16日に発表済み。

純利益予想はブルームバーグ・データによる事前予想平均2535億 円を下回った。株主還元では前期の期末配当を従来比1000円増配し年 間1万3000円としたうえで、今期の期初計画は据え置いた。

営業利益見込みも同0.3%増の4450億円と、予想平均の4638億円 に届かず、国内通信3位ソフトバンクが公表している予想5000億円 (前期見込み比19%増)を下回る見通しだ。

携帯事業の営業利益予想は4300億円と、前期比11%の減。主要指 標のARPU(1契約当たりの月間収入)は同400円減の5010円と想 定。また、割り当て周波数帯が12年夏に再編されることへの対応費用 として約800億円の発生を見込んでいる。

クレディ・スイス証券の早川仁アナリストは「再編が12年とまだ 先なのに、今期の対応費用が多すぎる」ことで、会社側の利益予想が 市場予測よりも下振れたと指摘している。

一方で固定通信では、光ファイバー事業の採算改善などを理由に、 100億円の黒字計上を見込む。前期は442億円の赤字だった。

KDDI株価は前期予想の下方修正発表の翌営業日である19日に 45万4500円と、5カ月ぶりの安値を記録していた。23日終値は前日 比500円(0.1%)安の45万9500円。

JCOMとの協議「実質始動」

小野寺正社長兼会長は23日の決算会見で、2月に資本参加したケ ーブルテレビ国内最大手ジュピターテレコム(JCOM)との間で、 相乗効果創出に向けた検討委員会を、事業別に設置したことを明らか にした。各検討委は「実質的にはもう走り出している」状態であり、 JCOMの筆頭株主である住友商事とも協議を進めると述べた。

住商はKDDIに対抗してJCOMの株式公開買い付け(TOB) を実施、21日の支払い完了でKDDIを逆転して筆頭株主となった。 小野寺氏は22日に加藤進住商社長と会談しJCOMの企業価値向上で 協力することで合意した際、検討委設置も加藤氏に伝えたという。

出資は国内通信最大手NTTへの対抗などが目的。小野寺氏は子 会社のジャパンケーブルネット(非上場)とJCOMを合わせた契約 数が「日本のケーブルテレビ顧客の半数」に上り、この顧客基盤が携 帯事業などの拡大にも活用できると強調。JCOMへの追加出資の可 能性については「今の時点では買い増しの予定はない」と語った。

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