日経平均が小幅続落、欧州不安で輸出一角や銀行安い-好業績株が支え

東京株式市場では日経平均株価が 小幅続落。欧州経済への不安が続き、対ユーロでの円高傾向が嫌気され た。収益への悪影響が懸念され、電機や精密機器など輸出関連株の一角 が下落。国内の財政不安も重しとなって銀行株が下げ、直近で上げの目 立った海運株にも売りが優勢だった。

半面、一部報道をきっかけに好業績観測が広がったホンダが上昇。 アルパインやコクヨ、愛知製鋼など業績改善が確認された銘柄が急騰す るなど、企業決算への期待感が相場全般を下支えした。

日経平均株価の終値は前日比34円63銭(0.3%)安の1万914円 46銭、週間では3週連続で安くなった。一方、TOPIXは同0.03ポ イント高の978.20とほぼ横ばい。

ちばぎんアセットマネジメントの桶矢雅嗣運用部長は、「ゴールド マン・サックス・グループ提訴問題に続き、ギリシャ財政不安の強まり もあり、外部環境に不透明感が漂っている」と指摘。騰落レシオなど一 部のテクニカル指標でも過熱感を解消しきれず、「投資家はリスクを取 りにくい局面」と話していた。

欧州連合(EU)は22日、ギリシャの2009年の財政赤字が対国内 総生産(GDP)比で13.6%だったと発表した。これは、ギリシャ政 府が7日に公表した12.9%を上回る。また、格付け会社ムーディー ズ・インベスターズ・サービスはギリシャ国債の格付けを「A3」と、 従来の「A2」から1段階引き下げ、見通しをネガティブとした。

欧、日への財政懸念

財政赤字の急増でギリシャが対応に苦慮するとの懸念から、22日 にギリシャ国債は急落。同日のクレジット・デフォルト・スワップ(C DS)市場では、ギリシャ国債を保証するコストが過去最高を付けた。

為替市場ではユーロが売られ、東京時間23日は1ユーロ=123円 台前半まで円高・ユーロ安が進行。日本の輸出関連企業の採算悪化懸念 につながり、欧州売上高比率の高いオリンパスやニコンなど精密機器、 京セラやTDK、ファナックなど値がさ電機株の一角が売られた。

このほか、格付け会社フィッチ・レーティングスは22日、政府の 債務負担の増大により、日本の自国通貨建て債務格付け「AA-」に下 押し圧力が生じる可能性があると指摘した。国内経済・財政の先行きが 不安視されたこともあり、三菱UFJフィナンシャル・グループなど3 大金融グループが下落。

野村証券金融経済研究所の若生寿一シニアストラテジストは、「昨 年来の世界的な財政出動を伴う景気対策を受け、足元ではグローバルに 巨額な財政赤字が意識されつつある」と指摘。新たな財政刺激策に踏み 込みづらく、「景気の先行き不安にもつながり得る」としていた。

このほか、先週末から前日までの上昇率が4.4%と東証1部33業 種で最も高かった空運が下げたほか、同1.2%高と3番目に好パフォー マンスだった海運株も売られた。

決算期待が底流に

一方、ホンダの好業績観測が23日付の日本経済新聞朝刊で伝えら れるなど、「発表を間近に控えた決算への期待感もいよいよ高まりつつ ある。下値では押し目買い意欲も強い」と若生氏。マネックス証券の金 山敏之マーケット・アナリストは、米国では総じて好調な企業決算を背 景に、株式相場も堅調な展開が続き、「決算発表の本格化を控えた日本 でも連想が働き、下値不安は小さい」と指摘した。

東証1部の売買高は概算で19億9993万株、売買代金は1兆4824 億円。騰落銘柄数は値下がり(549)よりも値上がり(958)の方が多か った。業種別33指数も海運、空運、医薬品、銀行、化学、電気機器、 非鉄金属、精密機器など11業種が下落。保険、不動産、小売、証券・ 商品先物取引、情報・通信など22業種が上昇と、上昇業種が優勢。

東証規模別指数では、コア30指数と大型株指数が下落した半面、 中型株指数と小型株指数は高く、中小型株が相対的に底堅かった。

Jテクトやエルピーダが下落、アルパイン急騰

個別では、特別損失で2010年3月期の最終赤字幅が従来計画に比 べ90億円拡大したもようのジェイテクトが下落。10年3月期の連結最 終赤字が5億円から28億円に拡大したもようの住友精密工業、モルガ ン・スタンレー証券が投資判断を引き下げたエルピーダメモリも安い。

半面、10年3月期の連結営業利益が前の期比約9割増になったも よう、と日本経済新聞が報じたホンダが上昇。10年3月期の連結最終 赤字の縮小と、三菱UFJ証券による投資判断引き上げの材料があった アルパインは急騰。10年3月期の連結業績が従来計画を上回ったもよ う、と21日発表したリコーは、連日で年初来高値を更新した。

新興3指数はそろって上昇

国内新興3市場は、ジャスダック指数が前日比1.6%高の55.71、 東証マザーズ指数は1.3%高の497.13、大証ヘラクレス指数は1%高の

720.76とそろって上昇。個別では10年9月期業績予想を上方修正した サイバーエージェントが買われ、第2四半期(09年10月-10年3月) の連結営業利益が従来予想比6.4倍となったもようのメディネットが急 伸。半面、竹内製作所、ドリコム、大阪証券取引所が安い。

-- Editor:Shintaro Inkyo、Makiko Asai

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