日本生命:1兆円を国内債やオープン外債に、株式増加も-10年度運用

日本生命保険は2010年度の資産運 用で、1兆円を見込む増加資金の大半は国債、事業債、ABS(資産担 保証券)など国内債券に振り向ける計画だ。円高局面ではオープンで外 国債券にも機動的に投資し、相場次第で内外株式の積み増しも検討。リ スク性資産運用での中長期的な収益向上を模索する。

財務企画部の松永陽介部長は今年度の運用方針について、「各国の 景気回復は緩やかになるとの見通しを前提に、これまで通り安定的にイ ンカム収入の得られる円金利資産を中心に積み増していく」と述べた。 一方、円金利以外の運用資産は「割高・割安の分析やモニタリングを徹 底するなかで投資を実施する」としている。

国内債券については「円金利資産の中核資産として着実に投資した い」という。09年度は3000億円増やした。一方、前年度は1兆3500億 円積み増したヘッジ付き外債は「国内債券などとの比較優位性を見なが ら注意深く取り組み」残高は横ばいを維持する方針。前年度3000億円 減った貸付残高は横ばい維持を目指す。

国内金利の動向については「景気は緩やかに回復していくものの、 厳しい雇用情勢や緩慢な海外経済の回復により、当面、日銀による利上 げはない」と想定し、長期金利も「上昇は抑制的となる」とみている。 米金利動向は「可能性はあるが今年度内での利上げは基本的にない」と 見通している。

外国株式買い増しも

中長期的なポートフォリオ収益の向上を目標として投資している 内外株式残高は「横ばいが基本」としながらも、「相場次第で割安な局 面があれば買い増しも一部検討したい」との意向だ。国内株式よりも成 長性の高い国の外国株式を増加させる可能性が高いという。09年度は国 内株式の残高を1500億円、外国株式を1000億円増やした。

保険会社では2012年3月期からソルベンシー・マージン(保険金 支払い余力)比率の算定で、株式のリスク係数が高く設定される新基準 が導入される。松永氏は「各資産の価格変動をより厳しく考慮した社内 指標に基づいてリスク管理を実施しており、資産構成に問題はない」と 強調した。

オープン外債については、円高局面をとらえて積み増す方針。中国 人民元の切り上げがあれば一時的に円高になると予想。ただ、各国の景 気回復ペースは安定しないとの見込みから「経済指標など、円高・円安 の双方に振れやすい状況が継続し、基本的にはボックス圏で推移する」 とみている。前年度は残高を1000億円削減した。

3月末の日本生命の一般勘定資産は46兆7200億円。内訳は国内債 が19兆円(一般勘定の41%)、ヘッジ付き外資が4兆4400億円(10%)、 貸付金は7兆7800億円(17%)、国内株は6兆6400億円(14%)、オー プン外債は2兆1200億円(5%)、外国株が9700億円(2%)、不動産 1兆7700億円(4%)などとなっている。

日本生命の2010年度末の予想水準
(カッコ内は年度末中心値)
10年国債     :1.5%     (1.3-1.7%)
日経平均株価 :12000円   (10000-14000円)
米国10年債   :4.0%     (3.5-4.5%)
NYダウ     :12000ドル (10000-13000ドル)
ドル/円     :90円      (80-100円)
ユーロ/円   :125円     (115-135円)

--取材協力:野沢茂樹 Editor: Kazu Hirano Takashi Ueno

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