トヨタ格付け:引き下げや見直しの動き-品質問題の影響懸念

品質問題を抱えるトヨタ自動車の 格付けをめぐり、国際的な格付け機関が引き下げや見直しをする動き が出ている。ムーディーズ・インベスターズ・サービスは22日、トヨ タとその信用補完付き子会社の無担保長期債務格付け「Aa1」を「A a2」に引き下げ、格付け見通しを「ネガティブ」にしたと発表した。

ムーディーズは22日付のリポートで、格下げについて「トヨタの 収益性が低水準で推移しており、この状態が長期化する恐れがある」 という見方を反映したものとしている。

格付け見通しをネガティブとした理由は「収益性が、現在の格付 けにふさわしい水準より低い」ことと、「少なくとも2012年まではそ うした水準に回復しない可能性があると予想している」ためとした。

ムーディーズは今後について「重大な品質問題がさらに発生」し、 「トップラインの成長が11年中に回復せず」、「営業利益率が12年3 月までに5%の水準に回復しない」場合、格付けにさらなる下方圧力 がかかるという見方を示した。

トヨタ広報担当の岩崎三枝子氏は「格下げは大変残念である」と 述べ、「お客様の信頼を最優先に最大限の経営努力を行い、再び格付け を引き上げていただけるようにしていきたい」とコメントした。

このほか、フィッチ・レーティングスのアジア・太平洋地区の社 債格付け担当のパク・ジョンミン氏は、ソウルからの電話インタビュ ーで、トヨタの格付けについて「今後6カ月間、注意深く検討する」 と語り、引き下げる可能性があることを示唆した。

S&Pは5月半ばまでに決定

また、スタンダ-ド・アンド・プアーズ(S&P)の薩川千鶴子 アナリストは電話インタビューで、トヨタの4月の業績を待っている と語り、5月半ばまでにトヨタの格付けを引き下げるか据え置くかを 決定するとしている。

ミズノ・クレジット・アドバイザリーの水野辰哉代表は「今回の 格下げは遅きに失した印象」と指摘。自動車市場の中心が米国から新 興国に移り、トヨタのマーケットポジションは変わりつつあるとした 上で、「財務的に強いのは事実だが、格付け機関は柔軟に格付けを変え て意見として投資家に伝えてほしい」とコメントした。

ムーディーズはまた同日、デンソーの発行体格付けを「Aa2」 から「Aa3」に引き下げたと発表した。格付けの見通しは「安定的」 としている。

トヨタの株価は今年に入り、品質問題を受け年初に急落、2月4 日には安値3195円をつけた。22日の終値は前日比1.4%安の3600円。

--取材協力:Wes Goodman Editor:Hideki Asai、Kenshiro Okimoto

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