債券上昇、20年債入札順調で超長期中心に買い-米金利低下や株反落も

債券相場は上昇(利回りは低下)。 前日の米国市場で長期金利が低下したことに加え、国内株式相場が反 落したことで買いが優勢となった。午後に発表された20年債入札の結 果が順調だったことも好感されて超長期債などに買いが入った。

三井住友海上きらめき生命保険の堀川真一経理財務部長は、「米国 債が買われたことや株価の下落が影響した。20年債入札は表面利率 (クーポン)が引き下げられた割に強い内容だった。期初でもあり、 取引業者の在庫手当ての買いなどが入ったのだろう」と述べた。

東京先物市場の中心限月6月物は3日ぶりに反発した。前日比22 銭高の139円35銭で始まった後、若干上げ幅を縮め、一時は12銭高 まで伸び悩んだ。しかし、午後の20年債入札結果発表後には再び139 円35銭付近まで上昇した。その後も139円台前半で推移して、結局 21銭高の139円34銭で引けた。

朝方は、前日の米金利低下や国内株安が債券市場で買い材料とな った。HSBC証券の白石誠司チーフエコノミストは、「前日の米国市 場で長期金利が低下し、円高となり、朝方に日経平均株価が大幅安と なるなど外部環境の好転で円債市場でも金利低下が進んだ」と話した。

21日の米国債相場は上昇。米財務省が来週の入札以後は規模を 縮小し始めるとの見方や、ギリシャがデフォルト(債務不履行)回避 のために緊急支援を要請する必要があるとの懸念から、比較的安全と される米国債への逃避的な買いが膨らんだ。米10年債利回りは前日比 6ベーシスポイント(bp)低下して3.74%程度。一時は3月24日以 来の低水準となる3.73%を記録した。

新発10年債利回り1.315%

現物債市場で新発10年物の306回債利回りは、前日比1.5bp低い

1.315%で始まった後、若干低下幅を縮め、0.5bp低い1.325%をつけ た。その後は再び水準を切り下げ、午後2時25分過ぎから1.5bp低い

1.315%で推移している。

もっとも、新発10年債利回りが節目とされる1.30%に接近する と買いが止まるようだ。日興コーディアル証券の末沢豪謙金融市場調 査部長は、「10年債利回りが1.30%に近づくと、相場の上値がやや重 くなる感じだ」と述べた。

20年債入札結果を好感して超長期債が買われた。前回入札された 20年物の116回債利回りは2bp低い2.085%、新発30年債利回りは

1.5bp低い2.195%まで低下した。モルガン・スタンレー証券の伊藤篤 債券ストラテジストは、「入札に対しては事前に見方が分かれていたが 結果は強かった。入札後に超長期債には買いが入り、堅調となった」 と説明した。

20年入札順調、倍率は2年ぶり水準

財務省が午後零時45分に発表した表面利率(クーポン)2.1%の 20年利付国債(117回債、4月発行)の入札結果では、最低落札価格 は99円75銭、平均落札価格は99円78銭となった。

最低落札価格は事前の市場予想の99円70銭を上回った。最低と 平均落札価格との差である「テール」は3銭と前回の7銭から縮小し た。応札倍率は4.02倍となり、2008年5月以来の高水準となった。 日経テレコンによると野村証券が1221億円を落札した。

日興コーディアル証の末沢氏は、「20年債入札結果は順調だった。 証券会社などが積極的に応札したのだろう」と語った。

日本相互証券によると、この日入札された20年物の117回債利回 りは、業者間市場では2.12%で取引を開始し、買いが増えると一時は

2.095%まで低下した。

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