英金融業の雇用、負担増で危機前の水準回復に最低11年必要-CEBR

【記者: Ambereen Choudhury】

4月22日(ブルームバーグ):英民間調査機関、経済ビジネスリ サーチセンター(CEBR)によると、ロンドン金融業界の雇用は信 用危機前の水準に戻るまでに最低でも11年間かかりそうだ。課税や 規制による負担が一段と増しているためだ。

CEBRによると、シティーやカナリーワーフを中心とするロン ドン金融業界の雇用者数は2012年に32万9000人と、10年の31 万9000人から増える見通し。ただ21年までは、07年の35万4000 人に戻らないという。

国際通貨基金(IMF)は今週、20カ国・地域(G20)財務相・ 中央銀行総裁会議で提案する2種類の金融課税案をまとめた。将来破 たんにひんした金融機関の救済資金に充てるための課税だ。クレデ ィ・スイス・グループのアナリストらは21日、課税導入となれば欧 州金融機関の税引き前利益は最大20%減ると分析。英政府は昨年12 月、銀行がバンカーに支払うボーナスに対する税率50%の賞与税を 1回限定で導入した。

CEBRのエコノミスト、ベンジャミン・ウィリアムソン氏は「金 融業界の課税と規制強化に向けた国際的合意の傾向が出てきている」 と説明。「問題は、そうした合意にかかわっている人々が必ずしもシ ティーの経済的な成功に関心がないという点だ」と指摘した。

CEBRによると、英金融業界の雇用は今年1万4000人増える 見通し。金融機関の業績回復を背景に、昨年10月時点の9000人増 加予測を上方修正した。米モルガン・スタンレーが21日発表した1 -3月(第1四半期)決算は、債券セールス・トレーディング収入の 好調でアナリスト予想を上回った。米ゴールドマン・サックス・グル ープも20日、純利益が前年同期からほぼ倍増したと発表している。

ロンドンに拠点を置く一部の金融機関は、信用危機時に解雇した 人員の補充を始めた。英政府が41%出資するロイズ・バンキング・ グループは営業とトレーディング人員を増やす計画。英銀2位のバー クレイズも企業の合併・買収(M&A)ペース加速を受け、M&Aを 担当するバンカーを増やしている。

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