脳「トレーニング」しても頭よくならない、ボケ防止も効果薄-研究

記憶力や論理力など脳を鍛える ゲームをしても、頭が良くなったり知的能力が高まったりすることは ない。英国での研究から分かった。

全英で1万1430人を対象として実施された研究で、「トレーニ ング」は全体的な脳の機能を高める効果を示さなかった。研究者らは インターネット上で一般的な質問に答えた被験者との比較でトレーニ ングの効果を測った。ボランティアの被験者らがゲームをプレーした 回数は結果に影響がなく、トレーニングを重ねれば効果が上がるとい う仮説は覆された。研究を率いたエードリアン・オーウェン氏が述べ た。

メディカル・リサーチ・カウウシルのコグニション・アンド・ブ レーン・サイエンス部門の神経科学者の同氏は、「われわれは国民の 健康に対し社会の中で今までに起こった最大規模の現象を経験しつつ ある。何百万人もの人々がこのようなゲームを利用しているからだ」 とした上で、「ゲームが面白くてやっているのなら続ければよいが、 知能の働きを高めるためならば、期待外れに終わるだろう」と述べた。

団塊の世代やさらに高齢層を視野に数10社が、脳をトレーニン グし認知症を防ぐためのソフトウエアを販売している。しかし、今週 の科学誌「ネーチャー」に掲載された研究論文によれば、これらのソ フトの利用者は金を無駄使いしている可能性がある。

オーウェン氏は19日の電話インタビューで、「活発な知的生活 を送ることが加齢による影響を和らげるのに効果があることは示され ている」とした上で、「よい本を読んだり外国語を学ぶ方が、脳トレ ーニングのゲームにたくさんの時間や金を使うよりいいかもしれない」 とアドバイスした。

研究では被験者に6週間トレーニングをさせた。わずか数回しか プレーしない人や数百回も繰り返す「熱狂派」もいたが、被験者間に 違いは見られなかった。「脳の機能に関する合理的な理論を見る限り、 6週間で違いが表れない場合、その後も表れないものだ。効果は見ら れなかった。実際、幾つかの項目では対照群の方が成績が良かったく らいだ」とオーウェン氏は述べた。

1つのグループは現在販売されている最も一般的な脳トレーニン グのゲームをプレー。もう1つは研究者らが作ったプログラム「スー パー・ブレーン・トレーナー」を使った。さらにもう1つのグループ は一般常識的な質問に答えた。これらはインターネット上で実施した。

ゲームを繰り返すことは改善につながるものの、変化はわずかだ った。例えば、数字を1けた余分に記憶するためには毎日のトレーニ ングを4年間続けることが必要。オーウェン氏は、トレーニングゲー ムをしても「IQ(知能指数)は高くならない」と断言した。

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