米国債:2年債利回り上昇、株高やカナダ利上げ示唆で

米国債市場では2年債利回りが 上昇。前日は過去1カ月間での最低水準だった。この日は株価の上 昇やカナダ銀行(中央銀行)が利上げを示唆したことから、高利回 り資産需要が拡大した。

政策金利の変動に敏感な2年債利回りは1%を上回った。カナ ダ銀行は、経済成長ペースが加速し、インフレが高まっている点を 指摘した。午前に発表されたゴールドマン・サックス・グループの 第1四半期利益は予想を上回った。米財務省は22日、来週実施する 4度の国債入札の詳細を発表する。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの米国債トレーディング責任 者、トーマス・トゥッチ氏は、「ゴールドマン問題をめぐる不安を反 映した国債のプレミアム(上乗せ分)が市場から消えつつある。カ ナダ中銀の利上げ示唆が短期債に売り圧力をかけている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後1時58分現在、2年債利回りは前日比3ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇して1.02%。前日は3月18日以来 最低の0.93%をつけた。同年債(表面利率1%、2012年3月償還) 価格は2/32下げて99 31/32。

ミラー・タバクの主任経済ストラテジスト、ダン・グリーンハ ウス氏は、「良好な企業業績は、米連邦準備制度理事会(FRB)が いつ利上げに踏み切るかについての市場の見方に変化を加え始める 可能性がある。つまりそれは、短期債に圧力をかけることになる」 と述べ、「次の材料が出るまで10年債利回りは3.7-3.9%のレン ジで推移するだろう」と述べた。

ゴールドマン業績

ゴールドマンの2010年1-3月(第1四半期)決算は、純利 益は34 億6000万ドル(1株当たり5.59ドル)と、前年同期の 18億1000万ドル(同3.39ドル)からほぼ倍増した。ブルームバ ーグ・ニュースがまとめたアナリスト23人の予想平均では1株当た り4.14ドルの利益が見込まれていた。

カナダ銀行は20日、政策金利を過去最低の0.25%に据え置い た。声明では、インフレ見通しが変わらない限り7月まで金利を据 え置くとの「条件付き確約」を示す文言を削除した。

同中銀のカーニー総裁は声明で、「最近の景気見通しの改善によ り、これまで実施してきた緊急政策の必要性はなくなりつつある。 緩和的な金融政策の程度を弱め始めるのが妥当だ」と表明。「規模と タイミングは経済活動とインフレの見通し次第だ」と続けた。

カナダが利上げに踏み切った場合、主要7カ国(G7)では最 初となる。

外部要因

CRTキャピタル・キャピタル・グループの国債戦略責任者、 デービッド・エーダー氏は、「カナダ銀行のニュースは、米国債利回 りにも影響を及ぼしつつある」と述べ、「資源国のカナダに対し、米 国はサービス国、さらにカナダは米国が受けたような金融・住宅危 機を経験していないなど、カナダと米国の経済では当然違いがある ので、カナダを基にFRBの動きを観測するのは誤った方向に行く かもしれないが、それでも、今週は外部の要因に影響されている。 実際に今日はそうだった」と述べた。

2年債と10年債の利回り格差は0.03ポイント縮小して2.79 ポイント。同格差は2月18日に過去最大の2.94ポイントまで拡大 した。

金利先物動向によると、米政策金利が11月の会合までに少なく とも0.25ポイント引き上げられる確率は46%と、1カ月前の62% から低下した。

ジェフリーズ(ニューヨーク)のチーフ金融エコノミスト、ウ ォード・マッカーシー氏によると、財務省は来週、2年債420億ド ル、5年債410億ドル、7年債320億ドル、さらに5年物インフレ 連動債(TIPS)100億ドルの入札を実施する見込みだ。

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