米ゴールドマン:投資家欺いていない-第1四半期の利益はほぼ倍増

米当局に提訴された投資銀行ゴー ルドマン・サックス・グループの2010年1-3月(第1四半期)決 算は、利益が前年同期に比べほぼ2倍に増えた。同社は投資家を欺い た事実はないと言明した。

共同法務顧問のグレッグ・パーム氏は20日のアナリストとの電話 会議で、「すべての根にあるのは、一方の当事者が意図的に別の当事者 を欺いたかどうかという点のようだが、当社は決してそのような行為 を承認も是認もしない」と述べた。

同日発表した第1四半期の利益は前年同期比91%増の34億 6000万ドル(1株当たり5.59ドル)となり、アナリスト予想を上回 った。

ロイド・ブランクフェイン最高経営責任者(CEO)はウォール 街で最高の収益力という基盤を固めるかたわらで、米証券取引委員会 (SEC)による訴訟に対応している。SECは07年に販売された債 務担保証券(CDO)について、ゴールドマンが投資家を欺いたとし て16日に同社を提訴した。

パーム氏は、ゴールドマンは問題のCDOの下落で得るところは なく、実際に1億ドル余りの損失を被ったと説明。SECの提訴に「幾 分驚いた」とし、「当社には、あらかじめ何も伝えられていなかった」 と述べた。

ブランクフェインCEOは直接訴訟に触れることはせず、「当社を めぐる最近の展開を踏まえた上で、顧客と株主の支持と、当社従業員 の献身と忠誠に感謝する」と表明した。

投資家は不安隠さず

ゴールドマン株を含め26億ドル相当を運用するファーガソン・ウ ェルマンの調査担当上級副社長、ラルフ・コール氏など株主は、今回 の訴訟によるゴールドマンの評判悪化や顧客離れ、さらに他の一連の 訴訟の引き金になることや当局の金融改革の取り組み強化などを懸念 している。同氏は「この1件の訴訟はゴールドマンの収益に比較して 大きな問題だとは思わないが、同社の評判や業界全体への影響が懸念 される」と話している。

英金融サービス機構(FSA)はこの日、ゴールドマンのロンド ン部門に対する正式調査を開始すると発表。FSAは電子メールで「予 備的な調査の結果、FSAはゴールドマン・サックス・インターナシ ョナルについて、最近の米SECの訴訟と関連した調査を開始するこ とを決めた」と説明した。

トレーディング収入74億ドル

ゴールドマンの20日の発表によると、債券・為替・商品トレーデ ィングによる収入は第1四半期に13%増加し過去最高の73億9000 万ドルとなった。クレディ・スイス・グループのアナリスト、ハワー ド・チェン氏の予想 は59億5000万ドル、バークレイズ・キャピタ ルのロジャー・フリーマン氏の予想は60億9000万ドルだった。

株式トレーディング収入は18%増の23億5000万ドル。中国工 商銀行株や不動産などの自己勘定投資の収支は5億1000万ドルのプ ラスと、14億1000万ドルのマイナスだった前年同期から好転した。

投資銀行事業の収入は前年同期から44%増え11億8000万ドル。 金融アドバイスの手数料が12%減の4億6400万ドルとなった一方、 株式引き受け手数料が3億7100万ドル、債券引き受けが3億4900 万 ドルにそれぞれ増えた。

費用の項目としては報酬・給付が最大で、17%増の54億9000 万 ドル。これは総収入の43%に相当する。前年同期の同費用は47億 1000万ドル(対収入比は50%)だった。同社によると、今年第1四 半期の収入に対する報酬・給付の割合は同四半期として過去最低。

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