債券先物が3日ぶりに反落、米債下落や最近の相場急上昇の反動売りで

債券市場では先物相場が3営業日 ぶりに反落(利回りは上昇)した。前日の米国債相場が下落したこと に加えて、最近の急激な相場上昇の反動で売りが優勢だった。もっと も、午後に入ると日経平均株価が下げに転じたことで買いが入り、下 げ幅を縮めた。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥国内債券運用第2グループリー ダーは、「昨日の債券相場が高くなったので反動の売りが出た。海外市 場での支援材料もなくなり、買い上げて行くわけにもいかず、先物は 小幅安となった。ただ、現物債には中期ゾーンなどに銀行勢の買いが 入っているようだ」と述べた。

東京先物市場の中心限月6月物は、前日比9銭安の139円20銭で 始まり、直後に売りが増えると16銭安まで下げた。その後は徐々に下 げ幅を縮めており、一時は横ばいの139円29銭まで値を戻した。結局 は4銭安の139円25銭で取引を終えた。

前日の米国市場で株高、債券安となったことが朝方からの売り材 料となった。19日の米株式相場は上昇。米銀行大手シティグループの 好決算が支援材料となったほか、米証券取引委員会(SEC)による ゴールドマン・サックス・グループ提訴決定が委員の全会一致ではな かったことが関係者の話で明らかになったことを受けて、上げに転じ た。一方、米国債相場は3営業日ぶりに下落した。

みずほ証券の三浦哲也チーフマーケットアナリストは、「海外市場 の動向を受けて反落して始まった。米金融規制に対する警戒感が強ま り、前日に相場が上昇したのでスピード調整があっても良いのではな いか」と話した。

高値警戒感

先物6月物は前日に約1カ月ぶり高値となる139円36銭まで上昇 しており、高値警戒感も出ていた。みずほインベスターズ証券の井上 明彦チーフストラテジストは、「海外市場からの支援材料が止まり、上 昇一服が予想される。先週初めから1週間で1円以上も上昇している 先物には過熱感もみられる」と指摘していた。

もっとも、午前の取引で前日比100円近く反発していた日経平均 株価が午後に下げに転じると、債券先物市場では買いが優勢となった。 日経平均の終値は前日比8円9銭安の1万900円68銭。

新発10年債利回りは1.325%

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の306回債利回 りは、前日比1ベーシスポイント(bp)高い1.325%で始まった後、 徐々に水準を切り下げ、前日比変わらずの1.315%まで低下した。午 後3時半過ぎからは1bp高い1.325%に上昇している。

長期金利は前日に一時1.305%と3月11日以来の低水準をつけた ものの、この日は米債安など外部環境の悪化もあって、1.3%割れを試 すような動きは見られなかった。

三菱UFJ投信債券運用部の倉林俊之次長は、「長期金利は3月に 上昇した後、4月に入って徐々に低下しているが、引き続きレンジ内 の動き。1.3%台を中心にした推移が3-4カ月続いている。当面も横 ばい圏で推移するのではないか」とみていた。

一方、日本証券業協会が20日発表した3月の公社債投資家別売買 動向によると、短期証券を除いたベースで都市銀行の買越額が3兆 1324億円となり、3カ月連続で買い越した。買越額は昨年9月以来の 大きさ。地方銀行は8160億円の買越額となり、3カ月連続の買い越し。 一方、外国人は2カ月ぶりに売り越しとなった。

日興コーディアル証券の末沢豪謙金融市場調査部長は、都銀の買 い越しについて、「日銀が3月の決定会合で追加緩和を実施し、新型オ ペの供給額を20兆円に倍増したことで国債投資を拡大させた」と説明 している。

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