NY外為:ドルが上昇、ゴールドマンやギリシャ不安で

ニューヨーク外国為替市場ではド ルがほとんどの主要通貨に対して上昇。米ゴールドマン・サックス・ グループに関する調査が広がるとの懸念が背景。ギリシャへの支援パ ッケージが行き詰まる可能性への不安もドルへの逃避を促した。

バンク・オブ・ノバスコシアの通貨戦略担当ディレクター、カミ ラ・サットン氏(トロント在勤)は、「リスク回避の動きが一気に強ま った」と指摘。「ギリシャをめぐる懸念に加え、ゴールドマン以外にも 問題が波及するとの懸念が市場に不安をもたらした」と述べた。

ユーロはドルに対して3営業日続落。債務に苦しむギリシャに対 しては、欧州連合(EU)が先週発表した救済額を超える金融支援が 必要になる恐れがあるとの観測が強まった。円はユーロに対して上げ を消した。SECがゴールドマン提訴について、全会一致で承認した わけではないと、事情に詳しい関係者2人の話しで明らかになったこ とがきっかけ。

ニューヨーク時間午後4時3分現在、ユーロはドルに対して前週 末比0.1%安の1ユーロ=1.3486ドル(前週末は同1.3503ドル)。 一時は9日以来の安値となる同1.3416ドルを付ける場面もあった。 円は対ユーロで0.1%安の1ユーロ=124円59銭(前週末は同124 円44銭)。一時は3月26日以来の高値である同123 円16銭を付け た。円はドルに対して0.2%安の1ドル=92円38 銭(前週末は同 92円17銭)。

南アフリカ・ランドはドルに対して0.8%安。ノルウェー・クロ ーネは0.4%値下がりした。低金利通貨で資金を調達し、高金利通貨 で運用するキャリー取引の解消が進むとの観測が背景。

ドル対円

ドルは先週末、円に対して0.9%値下がりし、2月以来の大幅安 となった。SECによるゴールドマン提訴を受け、株価が下落したこ とが背景となった。

JPモルガン・チェースは、ドルが対円で下値支持線を割り込ん だ場合、1ドル=88円付近まで下落する可能性があるとの見方を示し た。これは昨年12月以来の水準。ほかの通貨の対円での下落がドルの 売り圧力につながるためと説明した。

同社のテクニカルアナリスト、ナイオール・オコナー氏は顧客向 けリポートで、「先週金曜日のドル急落により、調整局面がより深くな るリスクも高まる」と指摘。「クロス取引での動きは円一段高の可能性 を示唆している。1ドル=91円10銭近辺が重要な支持線となるだろ う」と続けた。

その上で、ドルが同水準を割り込むことは、同88円14銭まで下 落することを意味することになろうと記述した。

ゴールドマン調査

ブラウン英首相は18日、ゴールドマン提訴で示唆された「モラル の失墜」に「衝撃を受けた」と述べた。ドイツ政府のウィルヘルム 報 道官は、独政府が「SECに対し情報提供を求める」と発言。「こうし た記録を精査した上で、法的手続きの可能性について検討する」と語 った。

SECのゴールドマン提訴に関して、提訴の是非を決める委員投 票の結果は賛成3票に反対2票だったことが分かった。投票に詳しい 関係者2人が明らかにした。

ユーロが安い

欧州債市場ではギリシャ国債相場が下落。ドイツ国債に対するギ リシャ国債のプレミアム(上乗せ金利)は0.32ポイント拡大し、4.62 ポイントと、1998年以来の最大となった。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロンのチーフ為替ストラテジス ト、サイモン・デリック氏(ロンドン在勤)は「利回り差は、不安の 水準を示す指標として、ほかの指標と同様に優れている」と指摘。「ギ リシャは支援要請のボタンを押す段階に向かってゆっくりと進んでい る。こうしたすべての要素が引き続きユーロの重しになっている」と 述べた。

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