人民元5%切り上げなら、中国GDPは7-9月に日本上回る-ANZ

中国政府が人民元上昇を容認す れば、同国が日本を抜いて世界2位の経済大国となるペースを加速 させる可能性がある。オーストラリア・ニュージーランド銀行(A NZ)が指摘した。

ANZのエコノミスト、劉利剛氏(香港在勤)は、人民元が米 ドルに対して5%切り上げられれば、四半期ベースの国内総生産(G DP)は今年7-9月(第3四半期)にも日本を上回る公算だと予 想した。また、人民元レートが現行水準を維持したとしても、中国 の経済規模は年末までに日本を超える可能性があるとの見方を示し た。劉氏は、電子メールを通じたインタビューに回答した。

中国は昨年、世界最大の自動車市場となったほか、ドイツを抜 いて世界最大の輸出国になった。人民元の上昇容認に踏み切れば、 中国にとっては世界経済における役割向上の新たな節目となる。米 ゴールドマン・サックス・グループは、中国経済が優位性を持つこ とで人民元はいずれユーロや米ドルと競合する準備通貨になるとの 見方を示している。

劉氏は「合理的な政策決定といった観点からすれば、まず人民 元を切り上げ、その後に変動幅を拡大することが望ましいが、こう した政策が実行されるかどうかは大いなる疑問だ」と指摘した。同 氏はかつて世界銀行や香港金融管理局(HKMA、中央銀行に相当) に在籍していた。

劉氏はまた、保護主義的な傾向が強まる中で人民元を一気に 5%程度切り上げれば、貿易相手国に「誠意」を示すことができる と主張。一方で徐々に相場上昇を容認する「旧体制」に戻れば投機 的資本の中国への流入が続き、政策当局者はインフレ圧力や資産バ ブルのリスクへの対応がより困難になるとした。

同氏は、人民元相場を対米ドルで実質固定させる措置を中国が 4-6月(第2四半期)に取りやめ、変動容認を始めると予想して いる。

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