ゴールドマン:「アバカス」販売で投資家に住宅ローンリスクを移転

信用市場が好調だった2004年7 月から2007年4月までの間、米金融サービス会社ゴールドマン・サッ クス・グループは、子供に数を教えるためのそろばんを意味する「ア バカス」という名前の金融商品23種類を組成した。

米証券取引委員会(SEC)は16日、債務担保証券(CDO)の 販売で詐欺的な行為があったとしてゴールドマンを提訴。ブルームバ ーグのデータによると、提訴の対象となったのはアバカスの中で最後 から2番目に販売された商品だった。

ゴールドマンは、主にサブプライム(信用力の低い個人向け)住 宅ローンや商業用不動産ローンのリスクを投資家に移転するためにア バカスを利用。アバカスを類似のポジションに対するヘッジとして使 うと同時に、値下がりを見込んだ取引も行っていた。ブルームバーグ のデータによると、ゴールドマンは少なくとも78億ドルのアバカスを 発行しているが、投資家に移転されたリスクはその何倍の規模に及ぶ。

アバカスはいわゆる合成債務担保証券(シンセティックCDO)。 大恐慌以来最悪の金融危機の原因となった2つの金融技術が組み合わ されている。

ルイジアナ州立大学の金融学の教授、ジョゼフ・メイソン氏は、 「投資家はシンセティックCDOについて、他のCDOについては聞 く必要のない質問をする必要があった」と述べた。

アバカスに組み込まれた2つの金融技術とは、クレジット・デフ ォルト・スワップ(CDS)と証券化だ。アバカスには、プレミアム の支払いと引き換えに住宅ローン担保証券などのデフォルトの際にゴ ールドマンに一定の金額が支払われる多数のCDSが組み込まれてい た。

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