原油オプション市場が相場下落示唆-OPEC順守率低下と米需要減で

石油輸出国機構(OPEC)の生 産目標が順守されていないことや先進国の需要低迷を背景に、オプショ ン市場で原油相場の下落を見込むポジションが増えている。約1年1カ 月続いている原油の上昇相場は終了する可能性がある。

原油相場が向こう約1カ月で下落した場合に利益につながるオプシ ョンの建玉は、上昇を見込む建玉を24%上回った。6月に1バレル当 たり50ドルと60ドルで売る権利であるプット・オプションの建玉は 今月15日、12万9000枚を超えた。一方、100ドルへの上昇を見込む オプションは4万9000枚だった。6月限のオプションのうちプット・ オプションが占める割合は約55%と、前年同期の51%を上回った。

ブルームバーグの推計によると、OPECの3月の生産量は前年同 期比5.6%増の日量2920万バレルとなり、供給は過剰となっている。 タンカーの運航調査会社オイル・ムーブメンツによると、5月1日まで の4週間の原油出荷量は0.9%増加すると予想されている。

トラディション・エナジー(コネティカット州)の市場調査ディレ クター、アディソン・アームストロング氏は「市場のファンダメンタル ズ(需給関係)から見て1バレル当たり87ドルという相場水準は非常 に妥当性が低い」と指摘。「中国とインドのことは少しの間忘れよう。 米国が引き続き最大の消費国であり、同国の需要は回復していない」と の見方を示す。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油相場は6日、87.09 ドルと、2008年10月9日以来の高値を付けた。16日終値は前日比

2.7%安の83.24ドルだった。

バブル

ドイツのコメルツ銀行のシニアアナリスト、オイゲン・ワインベル ク氏は「これはバブルだ。いつ崩壊するか分からないが時間の問題だ。 従って、その状況を享受しながらも出口に近い場所にいた方がいい」と 指摘する。

国際エネルギー機関(IEA)は、経済協力開発機構(OECD) の消費が今年、日量平均4540万バレルと、06年と比較して8.3%減 少すると予想している。

エナジー・セキュリティー・アナリシス(マサチューセッツ州)の 原油市場ディレクター、リック・ミュラー氏は「経済成長率の鈍化と環 境関連の規制強化は、OECDの需要が、特に欧州とアジアでピークに 達したことを意味している。ファンダメンタルズから見て、原油価格が 三けたに達するのは難しい」との見通しを示した。

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