米国債:下落、先週の利回り低下で買い一服-10年債3.80%

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米国債相場は3営業日ぶりに下 落。10年債利回りは、過去の取引パターンを基にアナリストが指摘 する買い需要の失速が予想される水準に迫った。この日は株式が値 上がりした。

10年債は過去2週間上昇。利回りは18ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01ポイント)低下と、10日間の下げ幅は1月以来で最大と なった。ゴールドマン・サックス・グループ提訴に関して、米証券 取引委員会(SEC)による提訴是非を決める投票は全会一致の賛 成ではなかった。投票に詳しい関係者2人が明らかにした。

RWプレスプリッチの政府・機関債トレーディングのマネジング ディレクター、ラリー・ミルスタイン氏は「ゴールドマン問題で国 債は大きく上げたが、その値上がり分の一部が削られた。株高が理 由の一つではある」と述べ、「より詳しい情報が明らかになり、さ らなる金融規制強化の可能性が高まるにつれて、ギリシャ問題の時 と同様にこのニュースがしばらく材料になる可能性がある」と述べ た。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時21分現在、10年債利回りは前営業日比4bp上昇し て3.80%。一時は3月24日以来の低水準となる3.74%を記録した。 同年債(表面利率3.625%、2020年2月償還)価格は9/32下げて98 18/32。

ゴールドマン提訴の是非

S&P500種株価指数は上昇。ゴールドマン株は朝方に下落して いたが、SECによるゴールドマン提訴の是非を決める投票の結果 が賛成3票に反対2票だったことが分かると、終盤にかけて上昇に 転じた。

10年債利回りは16日に7bp低下。SECによるゴールドマン 提訴が手掛かりだった。

ドイツや英国もゴールドマンへの調査実施を示唆している。欧州 連合(EU)はゴールドマンがギリシャ政府向けにとりまとめたス ワップについて調査している。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、 ガイ・リーバス氏は「特に新しいニュースもなく、ゴールドマンに 関する詳細を待っている現状では、全般的な企業業績の内容を考え ると利回りはやや上昇するだろう」と述べ、「ゴールドマン提訴は 同社を脅かすだけではなく、業界全体をも脅かす可能性がある」と 続けた。

利回り格差

世界的な景気回復が向かい風にさらされているとの懸念から、10 年債利回りは、2008年10月以来の高水準を記録した4月5日の

4.01%から低下している。

10年債と同年限のインフレ連動債(TIPS)の利回り格差は

2.33ポイント。トレーダーによるインフレ率見通しの指標となる。 年初来の最高は今年1月に記録した2.49%となっている。

みずほ投信投資顧問によると、インフレが抑制されている兆候は 長期債の買いを促進させ、イールドカーブのフラット化につながる。 ブルームバーグがまとめた調査によると、2年債と10年債の利回り 格差は現在2.81ポイントだが年末までに2.22ポイントへの縮小が見 込まれている。

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