NY外為(16日):円上昇-ゴールドマン提訴で逃避需要

ニューヨーク外国為替市場では、 円がすべての主要通貨に対して上昇。米証券取引委員会(SEC) が米投資銀行ゴールドマン・サックス・グループを詐欺の疑いで提 訴したことを受けて株価が下げ、高利回り資産の需要が後退した。

ユーロは円に対し週間ベースで2週連続安。ギリシャが450億 ユーロ規模の支援パッケージの利用を余儀なくされるとの観測も背景 にある。オーストラリア・ドルは対米ドルで値下がり。中国が、一部 の住宅購入に対するローンの最低金利と頭金の割合を引き上げたこと が影響した。

リンドウォードックのシニア市場ストラテジスト、キャロル・ ハーリー氏は「ゴールドマン提訴のニュースが株式相場を押し下げ ており、質への逃避から円に資金が流れ込んでいる」と分析。「リス ク志向を抑制するのはほぼ確実だ」と述べた。

円はユーロに対し一時、前日比1.9%高の1ユーロ=123円87 銭を付けた。これは2月25日以降で最大の上げ。ニューヨーク時間 午後4時14分現在は124円40銭で取引されている。前日は126 円27銭。ドルは対ユーロで0.5%上げて1ユーロ=1.3505ドル (前日1.3573ドル)。円の対ドル相場は1%高の1ドル=92円13 銭(前日は93円3銭)。

南アフリカ・ランドは対円で2.1%安の1ランド=12円47銭。 メキシコ・ペソは1.8%下げて1ペソ=7円51銭。キャリー取引が 縮小するとの見方が背景にある。

ゴールドマン

ゴールドマンが債務担保証券(CDO)をめぐる詐欺的な行為の 疑いでSECに提訴されたことを背景に、米株式市場ではS&P500 種株価指数が1.6%下落。CDOは大恐慌以来最悪となった金融危機 の一因だったとされている。

SECの16日の発表によると、ゴールドマンはサブプライム(信 用力の低い個人向け)住宅ローンに関連した金融商品で、重要な事実 について実際と異なる情報を伝えるか、またはその開示を怠った疑い が持たれている。

一方ゴールドマンは、「SECの主張には法的根拠が全くなく、事 実無根だ。強く異議を唱え、当社とその信望を守る考えだ」との声明 を発表した。

中国人民元先物は下落分を取り戻した。中国の胡錦濤・国家主席 は、同国は為替相場の「管理」フロート制を「常にゆっくりと」前進 させていると述べた。

胡主席は演説で、「われわれは常に、イニシアチブ、コントロー ル、漸進主義という原則の下、為替メカニズムの管理フロート制を前 進させている」と言明。「世界的な金融危機で非常に大きな困難に直面 したにもかかわらず、われわれは人民元のレートを比較的安定的に推 移させ、国際金融システムの安定を後押しした」と述べた。

ブルームバーグのデータによると、1年物の元先物(ノンデリバ ラブル・フォワード、NDF)は前日比ほぼ変わらずの1ドル=

6.6140元。現物相場は6.8255元。先物は、現物が今後1年で3% 余り上昇するとの見通しを示唆している。

豪ドルは米ドルに対し、0.9%安の1豪ドル=0.9258米ドル。 中国国務院は、不動産価格が過去最高の伸びとなったことから、投機 的取引を抑えるために「一段と強硬な」措置が必要だとしている。 中国はオーストラリア最大の貿易相手国。

円・ユーロ相場

円はユーロに対し、週間ベースで1.1%高と2週続伸。円は対ド ルでも週間で1.1%上げた。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS) の為替戦略責任者、アラン・ラスキン氏は「ギリシャ問題がユーロの 上値を抑えている」とし、「ユーロについては、依然として積極的に買 おうという動きは見られない」と述べた。

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