ダイムラーとルノー・日産連合:電気自動車用の電池で主導権争いも

ドイツの自動車メーカー、ダイ ムラーのディーター・ツェッチェ最高経営責任者(CEO)は、同社 を電気自動車のバッテリー(電池)分野で世界有数のメーカーにする ことを目指している。問題は、新たな提携相手、フランスのルノーの カルロス・ゴーンCEOが同じ考えを持っていることだ。

ダイムラーとルノー・日産自動車連合は電気自動車の共同開発に 向けた取り組みを開始したが、両CEOはそれぞれが最も優れた電池 を生産することを明言。双方の協力関係はまだ本格的に始まっていな いが、既に潜在的な衝突の恐れをはらんでいる。

ダイムラーとルノー・日産連合は先週、双方が3.1%ずつ出資し て車両・エンジンを共同開発する契約を締結したが、電池はそこに含 まれなかった。双方は、2013年までに共同開発するダイムラーの 「スマート」、ルノーの「トゥインゴ」それぞれの電気自動車向けに、 自陣営の電池を搭載する権利をめぐり張り合うとみられる。

フロスト・アンド・サリバンの自動車調査ディレクター、アニ ル・バルサン氏は、「ダイムラーは伝統的に、自前の技術を放棄した がらない企業だ」と指摘。「ダイムラーの電池は技術的な優位性を持 ち、ルノー・日産連合の製品はよりコスト競争力のあるものとなる可 能性がある」と述べた。

ダイムラーの開発責任者トーマス・ウェーバー氏は、電池と燃費 効率の良いエンジンの開発に、向こう2年間で20億ユーロ(約2500 億円)投じることを表明。過去3年の年平均5億6700万ユーロから 増額した。

ルノー・日産連合は、07-11年の電気自動車と電池への投資を 40億ユーロ超としている。これは、両社合計の研究開発の年間予算 とほぼ同じ水準だ。

14日にベルリンで開かれたダイムラー株主総会では、ルノー・ 日産連合との新たな提携に潜在的な衝突の恐れがあることは、米クラ イスラーとの合併や三菱自動車との資本提携が失敗に終わったことを 想起させるとの声が聞かれた。

独ユニオン・インベストメントのファンドマネジャー、インゴ・ シュパイヒ氏は総会で、「新たな提携が成功することについて強い疑 念を抱いている」と述べた。

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