日産自:インドの超低価格車は収益貢献へ-12年投入計画

仏ルノーと資本・業務提携関係に ある日産自動車のジル・ノルマン執行役員は、インドで投入を予定し ている超低価格の小型自動車が「インド事業の拡大と収益に十分貢献 する」という見通しを示した。インド事業を統括するノルマン氏が14 日、インタビューで語った。

日産自は、インドの自動二輪メーカーのバジャジ・オートと開発 を進める超低価格小型車「ULC」を2012年に投入する計画。カルロ ス・ゴーン最高経営責任者(CEO)は最低価格が3000ドルになるこ とを明らかにしている。

収益性について、ノルマン氏は「バジャジが販売する原動付三輪 自動車の利益は日産自の四輪自動車の利益を大幅に上回っている」こ とを挙げ、バジャジの技術を活用することで十分利益が確保できると いう見通しを示した。バジャジはインド最大の三輪自動車メーカーで、 同社の三輪自動車はタクシーや貨物用として幅広く普及している。

また、インドの自動車大手、タタ・モーターズが世界最低価格で 販売を始めた乗用車「ナノ」(約11万3000ルピー、約24万円)を例 に、ノルマン氏は「最低価格が発表されたが、実際売れているのは上 のグレードの割高の価格帯だ」と述べ、日産自の低価格ULCも市場 拡大のけん引役になるという見方を示した。

タタ・モーターズの09年5月の発表によると、発売当初の受注 20万3000台のうち約50%は割高の約18万3000ルピー(約39万円) のモデルで、価格の低いベーシックモデルの受注は20%だった。

三輪車と同様の製造可能か懐疑的見方も

アドバンストリサーチジャパンの遠藤功治マネージングディレク ターはインドの三輪車に関し「大半が償却の終わったインド製の部品 でできていることからコストが安い」と述べ、「市場シェアが大きいこ ともあり利益率は圧倒的に高い」と指摘。一方、「技術水準の違う四輪 車に同じようなつくり方ができるか」と語り、懐疑的な見方を示した。

超低価格車ULCの部品は現地調達率を高める。ノルマン氏はイ ンドのチェンナイ工場で生産を始める小型車「マイクラ」の場合、2600 点の部品のうち1700点をインド国内で調達するという。現地調達率は 65%になる。ULC生産については「これから具体的協議を始める段 階」で、バジャジとの間で投資金額など一切決まってないとしている。

日産自は12年までにマイクラを含む5車種をインドで生産する。 11年度にはインドから11万台の車両を輸出する計画。ノルマン氏は 「今後3年以内」に、インドが日産自の4番目のグローバル輸出拠点 になるという見方を示した。

今年の日産自の株価は3月4日に安値692円をつけた。4月15 日の終値は前日比0.4%安の813円。

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