長期金利が一時2週間ぶり低水準、5年債入札結果順調で買い安心感

債券市場で長期金利は一時、約2 週間ぶり低水準の1.35%まで下げた。朝方は米国金利の上昇などを受 けて売りが優勢だったものの、午後に発表された5年債入札結果が順 調となり、投資家の潜在需要の強さが示されたことで買い安心感が広 がった。

みずほ信託銀行債券運用部の吉野剛仁チーフファンドマネジャー は、「今年度の収益要請もあり、期初から銀行などを中心に前倒しで持 ち高を積む動きが見られる。5年債入札も極めて強い結果となった。 買い戻しニーズはあったものの、予想外に需要が集まった」と述べた。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の306回債利回 りは前日比変わらずの1.365%で開始した。午前は1.36-1.365%で推 移したが、午後に入ると水準を切り下げ、1.5ベーシスポイント(bp) 低い1.35%と、2日以来の低水準をつけた。その後は若干低下幅を縮 め、午後4時2分時点では0.5bp低い1.36%で推移している。

中期債も買われた。新発5年物の88回債利回りは一時2bp低い

0.51%と、3月24日以来の低水準をつけた。RBS証券の徐瑞雪スト ラテジストは、5年債入札結果が順調となり、期初の買い需要が確認 されたためだと説明した。

5年債入札、応札倍率5年ぶり高水準

財務省が午後零時45分に発表した表面利率(クーポン)0.5%の 5年利付国債(88回債、4月発行)の入札結果では、最低落札価格は 99円86銭、平均落札価格は99円87銭となった。

最低落札価格は事前の市場予想の99円84銭を上回った。最低と 平均落札価格との差である「テール」は1銭と前回から横ばいで、引 き続き投資家の需要の強さが示された。応札倍率は4.65倍と2005年 4月以来、5年ぶりの高水準となった。日経テレコンによると野村証 券が4436億円を落札した。

日興コーディアル証券の末沢豪謙金融市場調査部長は、入札結果 について、「期初の買いで順調だった。金融機関による中期債投資に対 する前向きなスタンスが確認された」と述べた。

一方、東京先物市場の中心限月6月物は3営業日ぶりに反落。前 日比7銭安の138円66銭で始まった後、売りが優勢となり、一時11 銭安まで下げた。午後に入ると買いが優勢となり、19銭高の138円92 銭まで上昇して、3月24日以来の高値をつけた。終了にかけて伸び悩 み、結局は2銭安の138円71銭で引けた。

朝方は前日の米国市場の動向を受けて、売り優勢の展開だった。 14日の米国債市場では10年債が下落。地区連銀経済報告で、大部分 の地区連銀が景気は3月に「いくらか」拡大したと報告したことが明 らかになり、売りが優勢になった。米10年債利回りは前日比4bp上 昇の3.86%程度となった。一方、米株式相場は続伸した。

この日の日経平均株価は堅調に推移した。マネックス証券の村上 尚己チーフエコノミストは、米国株は08年秋のリーマンショック時ま で回復したと指摘した上で、「米国の超低金利政策の変更が迫るまで、 景気回復と株高のトレンドは続く可能性が高い」と予想している。

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