ECB:リスク資産の担保受け入れに制限設定の可能性も-アナリスト

欧州中央銀行(ECB)は、市 中銀行向けの資金供給で融資担保として受け入れる証券のうち、リ スクの高い資産の量を制限する可能性がある。シティグループとノ ムラ・インターナショナル、バークレイズ・キャピタルのアナリス トらが指摘した。

シティのウィレム・ブイター氏とノムラのローラン・ビルケ氏 は、住宅ローン担保証券などの資産が担保の中に占める割合にEC Bが上限を設定する可能性があるとの見方を示した。ECBによる と、融資残高7300億ユーロの担保となっている証券の中で、住宅ロ ーン担保証券とその他の資産担保証券(ABS)は最大部分を占め ている。

ECBは域内の金融機関が中銀からの安価な資金に依存し過ぎ ることを警戒し、固定金利での全額供給から、危機前の変動金利で の入札による資金供給へと戻ろうとしている。

シティのロンドン在勤チーフエコノミストのブイター氏は「E CBは緩い条件で怪しげな資産を大量に受け入れた後で、自らを守 る必要がある。ECBはいかなる条件でも引き受け手がないような 証券も、担保として受け入れてきた」と指摘した。

信用市場が凍り付いた後、ECBは無制限の資金供給を開始し た。政策金利であるオペの最低応札金利は2009年5月以来、過去最 低の1%に維持している。一方で、6カ月物と1年物資金の入札を 終了するなど緊急措置の解除を進めている。

バークレイズ・キャピタルとノムラは、ECBが出口戦略をさ らに前進させ、現在行っている半期ごとの担保方針見直しを経て9 月にリスク資産の担保受け入れ制限を発表、来年初めに新規則を適 用する可能性があるとの見方を示した。

バークレイズのロンドン在勤の債券ストラテジー責任者、ロー レント・フランソレット氏は「ABSなどのリスク資産の担保とし ての利用を制限すれば、市中銀行はECBから借り入れるのが難し くなる」とした上で、「ECBは恐らくこのような資産のことをギ リシャ国債以上に懸念している」として、制限設定に傾いているの は理解できると述べた。

ノムラのビルケ氏は「ECB当局者は担保に占めるABSの割 合の大きさに懸念を示している。しかし、ギリシャ問題がくすぶる 今は、その問題に手を付ける時ではない」として、ECBが7-9 月(第3四半期)より前に担保の新規則を発表することはないだろ うと予想した。

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