田辺三菱株は大幅続落、子会社不正で一部業務停止-業績影響を警戒

中堅製薬メーカー、田辺三菱製薬 株が大幅続落。子会社バイファによる試験データ改ざん問題で、同社は 13日、厚生労働省から一時業務停止命令を受けた。「第1種医薬品」 のうち約1800億円(年間売上規模)が行政処分の対象となっただけに、 医療機関との一時取引停止など業績への悪影響が懸念された。

この日は売り気配で取引を開始、午前9時11分ごろに前日比

6.8%安の1230円で86万株の売買が成立した。その後、同7.6%安の 1220円を付けたが、大口の買い注文も入り徐々に下げ渋っている。

田辺三菱薬は13日夜、東京都内で記者会見を行った。同社広報担 当の濱田一子氏によると、「当社副社長の下宿邦彦が、今回の行政処分 の対象となる製品は第1種医療用医薬品、約2800億円(年間売上高) のうち、1800億円程度になると回答した」という。

バイファによる遺伝子組み換えアルブミン製剤「メドウェイ」の承 認申請データ差し替え問題が発覚したのは2009年3月。厚労省は今回 の事態を重くみて、親会社の田辺三菱に25日間の業務停止を命じたほ か、バイファに30日間の業務停止処分を課した。

クレディ・スイス証券の酒井文義シニアアナリストは14日付の投 資家向けメモで、「業務停止の対象外となる7品目が同社売上高に占め る割合は20%弱。2011年3月期業績へのマイナス影響は大きい」と指 摘。行政処分の影響が不透明ないま、「当社のスタンスは様子見。株価 が下がれば買いという判断は時期尚早」とした。

一方、ドイツ証券の舛添憲司シニアアナリストは、「長らく懸念さ れてきたメドウェイ問題も、今回の行政処分正式発表で不確定要素が固 まった。業績影響額が試算できるようになるため、不安はいずれ払しょ くされよう」と話した。ただ「医薬品メーカーとして最大のコンプライ アンス(法令遵守)違反を犯してしまったことは事実。信頼回復に向け て、社をあげてしっかりと取り組んで欲しい」と舛添氏は言う。

田辺三菱薬の濱田氏は「業績影響を現在精査中。できるだけはやく 影響額をまとめ公表したい」と説明、5月7日に予定する前期決算発表 を開示のめどとした。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE