TB落札利回りが上昇、レポ金利高止まりで-共通担保オペ縮小を警戒

財務省が実施した国庫短期証券(T B)3カ月物入札は、落札利回りが小幅上昇した。足元のレポ(現金 担保付債券貸借)金利が高止まり状態となっているためだ。新型オペ の増額に伴って、従来の金利競争入札の共通担保オペが縮小されてい ることが背景にある。

TB101回債の入札結果は、最高利回りが前回比0.0007%高い

0.1210%と、2月24日以来の高水準になった。平均利回りは0.0011% 上昇の0.1206%だった。案分比率は28%。応札倍率は6.50倍と前回 の5.92倍から大幅に上昇した。

市場関係者によると、発行額5.66兆円のうち1.86兆円が証券会 社以外の落札先不明分で、銀行が直接落札したとの見方が出ていた。 国内証券のディーラーによると、0.12%台では銀行から需要があった が、証券会社は資金調達コスト高を懸念して慎重だったという。

今週の市場ではレポ金利が急上昇した。2営業日後に始まる翌日 物は前週の0.11-0.12%から0.14%まで水準を切り上げ、その後も

0.125-0.13%となっている。3月の金融政策決定会合の決定を受けて 3カ月物の新型オペ(固定利率0.1%)が毎週1.6兆円に倍増される 一方、金利競争入札で期間が1カ月物以内の共通担保オペが縮小され ているためだ。

新型オペは1回の応札額が制限されるため、TBなど大量の在庫 を抱える証券会社は十分な資金が確保できない。このため、従来の共 通担保オペに依存していた参加者はレポ市場での資金調達を増やさざ るを得なくなり、銀行の資金運用が慎重になる準備預金の積み最終日 にかけてレポ金利が上昇した形だ。

レポ強含みの可能性も

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「レポの上昇は一時的とみてい る参加者も多いが、今後のオペの動向を考えると、徐々に水準が上が ってくる可能性がある」という。また、来週はTB3カ月物の入札が 2回実施され、証券会社の資金調達が増える上、5月のゴールデンウ ィーク(大型連休)にかけて資金需要の増加が予想される。

国内証券のディーラーは、日銀は市場機能を守るためにレポ金利 の上昇をある程度許容する姿勢で、通常日の取引水準も0.11%以下に は下がりづらくなると予想。仮に新型オペをさらに拡充する追加緩和 に踏み切れば、共通担保オペはほとんど実施されなくなるとみている。

日銀は資金需要の高まる四半期末を除き、当座預金残高を15兆円 前後で維持している。過度に残高を拡大すると、銀行の準備預金の積 み上げが進み過ぎて、無担保コール翌日物が誘導目標0.1%から大き く下振れするためだ。市場の取引も減少しやすくなる。

短期金融市場では、資金供給オペの種類や期間によって需要のあ る金融機関の業態が異なるため、日銀はさまざまな種類のオペを使っ てきめ細かい金融調節を実施してきたが、新型オペの増額によって難 しくなっている。市場内で金利裁定取引が少ない状態では、供給した 資金が一部の金融機関に偏るリスクが高まる。

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