日銀のCPオペ残高、ゼロになる公算-金融危機以降で初

企業の資金繰りを助けるために日本 銀行が進めてきたコマーシャルペーパー(CP)を対象にした買い現先 オペの残高が今月末にもゼロになる公算が出てきた。金融不安の後退な どに伴い、大企業の資金調達の環境が改善しているためだ。

日銀は14日、2日後に期日を迎える5900億円のCP買い現先オペの 継続を見送った。28日に終了する5100億円分のオペ継続が見送られると 同オペの残高は、2008年9月の金融危機以降で初めて残高がゼロになる。 信用不安で企業の資金繰りがひっ迫した08年末は残高が4兆3000億円に 上った。

3月の金融政策決定会合の議事要旨によると、日銀執行部は、CP 買い現先オペについて、「市場の改善を踏まえると、今後、平時の運用 に戻していくことが適当」との判断を下している。

日銀が大企業200社を対象に実施したCP発行に関する3月調査で は、発行が「楽である」と答えた企業の数から「厳しい」と答えた企業 の数を差し引いた判断指数(DI)はプラス32と昨年末から8ポイント 改善し、08年以降の最高値となった。金融危機下にあった08年12月は マイナス55だった。

CP買い現先オペの一時停止は、今年3月の企業金融支援特別オペ の終了と合わせて、企業金融を対象とした危機対応の異例の措置が姿を 消えることになる。

東短リサーチの関弘研究員は、今後のCP買い現先オペの見通しに ついて「6月まで実施されないだろう」と予想する。

日銀オペと市場

セントラル短資の金武審祐執行役員は、「平時の運用となれば四半 期末だけ1回実施されるペースに減らされかねない。対応の変化がや や急で、慌てる市場参加者もいるかもしれない」と話す。

CP買い現先オペは今年2月に1回の供給額が減額され、3月決算 期末を越えるとオペは無い状態が続いている。日銀の金融危機が広がる 前の運用方法に戻した場合、四半期末をまたぐ40日程度の期間で3000 億円の資金供給にとどまり、通常は実施されないことになる。CPなど を担保に3カ月物の資金を無制限に貸し出す企業金融支援特別オペも6 月にはオペの残高がゼロになる。

セントラル短資の金武氏は、「できるだけ市場に任せた方が良いと の判断なのだろう。金利の動向を見ながら調節していくのではないか」 という。16日と28日は企業金融支援特別オペの終了も重なっており、 CP市場の参加者は日銀オペに頼らない自力の資金調達が中心になる。

東短リサーチの関氏は、「ちょうどCPの発行が少ない時期で、投 資家の購入意欲も根強いため、オペを平時の状態に戻しても影響は限 られる」と指摘するが、「発行金利はじりじりと上昇しており、それな りに警戒感も広がっている」という。

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