4月13日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、 商品相場は次の通り。

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが円に対し2週間ぶり安値付 近で推移。米貿易赤字が2月に市場予想を上回る拡大となったことで、 ドルの魅力が後退した。

カナダ・ドルは米ドルに対し、2日続けてパリティー(等価) 目前で足踏み。原油の値下がりが影響した。ガイトナー米財務長官 は13日、ワシントンでの講演で、中国が人民元の柔軟性向上に向け 行動すると確信していると述べた。

BNPパリバの為替ストラテジスト、セバスチャン・ゲーリー 氏は、「世界の均衡回復は一部で望まれているほど速く、また整然 とは起こらないかもしれない」と指摘。「われわれが何年もドルを 売り続けた理由は経常赤字であり、状況は現在も同じだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時2分現在、ドルは円に対し1ドル= 93円18銭(前日は93円24銭)。一時92円58銭と、3月30日 以来の安値を付けた。円はユーロに対し前日比約0.1%高の1ユーロ =126円63銭(前日は126円74銭)。ユーロの対ドル相場は、1 ユーロ=1.3587ドル(前日1.3592ドル)。前日は一時1.3692 ドルと、3月18日以来の高値を付ける場面もあった。

米商務省が13日発表した2月の貿易収支統計によると、財とサ ービスを合わせた貿易収支(国際収支ベース、季節調整済み)は 397億ドルの赤字と、前月の370億ドル(速報値373億ドル)の赤 字から赤字幅が7.4%拡大した。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミストの予想中央値は385億ドルの赤字だった。

人民元

中国の胡錦濤国家主席は12日、ワシントンでのオバマ米大統領 との会談で、中国が元の上昇容認時期の決定において、「外部から の圧力」に屈することはないと言明した。

金融危機を予想したことで知られる米ニューヨーク大学のヌリ エル・ルービニ教授は13日、ブルームバーグテレビジョンとのイン タビューで、中国は「早ければ5月」に人民元の漸次的な上昇を容 認するとの見方を示した。

1年物の元先物(ノンデリバラブル・フォワード、NDF)は 前日比0.1%安の1ドル=6.6315元。先物は、現物が今後1年で現 在の6.8256元から2.8%上昇するとの見通しを示唆している。

ガイトナー長官は、ワシントンでの会議で元について、「行動 することは中国の利益にかなう」と述べた。

バークレイズは、人民元の「大幅」な上昇が容認された場合、 最も押し上げ効果が見込まれるのは円になるだろうと指摘。上昇容 認で中国経済が打撃を受けるとの懸念から、リスク選好が後退する ためとしている。

アジア新興市場調査責任者のピーター・レッドウォード氏(シ ンガポール在勤)などバークレイズのストラテジストは、電話会議 で、ニュージーランド(NZ)ドルとオーストラリア・ドルが元の 上昇で最も打撃を受けることになると言及。中国への輸出商品が悪 影響を受けるためと説明した。

円への恩恵

バークレイズ銀行FXストラテジストの逆井雄紀氏は、会議後 の電話インタビューで、元が大幅に上昇すれば、中国経済の減速懸 念が広がる可能性が高く、中国の輸出にはマイナスだと指摘。そし てこれは、リスク選好全般に見てもマイナスだと述べた。

カナダ・ドルはほぼ変わらずの1米ドル=1.0018カナダ・ドル。 前日は1.0025カナダ・ドルだった。今月7日には0.9978カナ ダ・ドルと、2008年7月15日以来の高値に上昇していた。

ニューヨーク原油相場は一時、前日比2.2%安の1バレル=

82.51ドルとなった。原油はカナダ最大の輸出品。

◎米国株式市場

米株式相場は4日続伸。企業決算に対する楽観が広がり、テクノロ ジーや資本財、消費関連の株が値上がりした。前日発表されたアルミ生 産アルコアの決算をきっかけに景気回復の強さへの疑問が浮上、取引終 盤までは売りが優勢だった。

半導体のインテルが高い。工業用資材大手ファスナルも上昇。資 本財株の上げをけん引した。同社の四半期利益がアナリスト予想を 上回ったのが手掛かり。住宅関連用品小売りのホーム・デポも高い。 ダウ工業株30種平均は前日に続き終値で1万1000ドルを超えた。 アルコアは売上高が予想を下回ったことが嫌気され下落した。

S&P500種株価指数は前日比0.1%高の1197.30。朝方は一 時0.6%安まで売り込まれる場面もあった。ダウ工業株30種平均は

13.45ドル高の11019.42ドル。小型株のラッセル2000指数は

0.3%上昇。いずれも2008年9月以来の高値水準で取引を終了した。

ハリス・プライベート・バンク(シカゴ)のジャック・アブリン 最高投資責任者(CIO)は、「アルコア決算に対する投資家の反 応は厳し過ぎたのかもしれない」と述べ、「第1四半期の決算は非 常に良好な内容になるだろう。これまでアナリストは企業の収益力 を過小評価してきた」と続けた。

RSI

第1四半期の企業決算発表シーズンが到来した。米国の株式相場 の勢いは1986年以来で最も力強いことがブルームバーグのデータで 明らかになった。S&P500種株価指数のRSI(相対力指数、14 日ベース)は3月5日から連続で65を突破しており、1995年以来 最長となった。この日の取引でも勢いを持続し、過去24年間で最長 となる27営業日連続を記録した。

ブルームバーグがまとめたアナリスト調査によると、S&P500 種採用企業の第1四半期利益は前年比で30%増が見込まれている。 S&P500種は2009年3月に記録した12年ぶり安値からは77% 値を戻した。

インテルは1%高。引け後に発表された1-3月期利益と4-6 月期売上高見通しがアナリスト予想を上回り、時間外取引では一段 高で推移している。

ホーム・デポは2.6%高と、ダウ平均銘柄の中で最も高い値上が り率だった。ファスナルは2.1%上昇。第1四半期の一部項目を除く 1株当たり利益が38セントと、ブルームバーグがまとめたアナリスト の予想平均(33セント)を上回った。

アルコアは1.6%下落。同社が12日発表した第1四半期の売上 高は48億9000万ドルと、ブルームバーグがまとめたアナリスト8 人の予想平均(52億3000万ドル)を下回った。UBSはアルコアの 株式投資判断を「買い」から「ニュートラル(中立)」に引き下げ た。

地銀指数

S&P500種地銀指数は2%下落。UBSが地銀の株価バリュエ ーションは持続せず、業績は予想に届かないだろうと述べたのが嫌 気された。

ハンティントン・バンクシェアーズやキーコープはいずれも下落 した。

化粧品訪問販売最大手のエイボン・プロダクツは8%安。同社は 中国事業での業務慣行に関する社内調査の結果、役員4人を停職処 分とした。

◎米国債市場

米国債市場では10年債が3営業日続伸。先週の相場下落で、利回 りが昨年6月以来初めて4%へ上昇したものの、インフレ期待が抑制さ れていることから、こうした水準の持続は不可能との観測が強まった。

2年債と10年債の利回り格差は2.77ポイントと、2月に付 けた過去最大の2.94ポイントから縮小傾向にある。期間の長い国債 への需要が拡大したことが背景。14日に発表される3月の米消費者物 価指数(CPI)は前月比0.1%の上昇が予想されている。2月は前 月比横ばいだった。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長 は同日、米経済見通しについて議会で証言する。

RWプレスプリッチの政府・機関債トレーディング担当マネジン グディレクター、ラリー・ミルスタイン氏は「景気にはなお幾らかの 不確実性が残っている」と指摘。「インフレは問題となっていない上、 株価はほぼ横ばいであることから、翌日のバーナンキ議長の証言や経 済指標の発表を見極めようと様子見ムードが広がっている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時14分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の3.82%。一時は3.80%と、3 月24日以来の低水準を付ける場面もあった。同年債(表面利率 3.625%、2020年2月償還)価格は7/32上げて98 14/32。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループの米国債ス トラテジスト、ウィリアム・オドネル氏は、「10年債利回りは来月以 降、3.7-4%の範囲での取引となるだろう」と予想。「最終的にこ のレンジを抜けることがあれば、それはインフレやインフレ期待、失業 の減少がきっかけとなるだろう。落ち着いたインフレ状況に関する米 連邦準備制度理事会(FRB)の見解への注目が高まりつつある」と 述べた。

消費者物価

ブルームバーグがまとめたエコノミスト37人の調査によると、 米労働省が14日発表する3月のCPIで、食品とエネルギーを除いた コア指数は前年同月比1.2%上昇にとどまり、年間の上昇率としては 2004年2月以来の最小となる見通しだ。

インフレ期待の指標となる10年債と同年物のインフレ連動債 (TIPS)の利回り格差は233bpと、1月に付けた今年最大の 249bpから縮小した。過去5年間の平均は215bp。

バーナンキFRB議長は14日に米上下両院合同経済委員会の公 聴会に出席する。米連邦公開市場委員会(FOMC)は3月の会合で、 政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利を0-0.25%に据え 置いた。声明では同金利を「長期にわたり」低水準に維持するとあら ためて表明した。

「長期にわたる」

ウンダーリッヒ・セキュリティーズのマネジングディレクターで 米国債トレーディング責任者のマイケル・フランゼーズ氏は「市場に は、バーナンキ議長が『長期にわたる』という文言を変更するとの不 安がある」と指摘。「市場は同議長による14日の発言を懸念してい る。失業が増加傾向にあるときに、利上げはないだろう。0.25%の 政策金利はしばらく続くだろう」と述べた。

全米自営業連盟(NFIB)のリポートによると、中小企業の景 気に対する信頼感は3月に低下し、昨年7月以来の低水準に落ち込ん だ。中小企業経営者が利益や売上高に関して一段と懸念を強めている ことが浮き彫りになった。

NFIBが発表した中小企業の3月の楽観度指数は86.8と、 2月の88から低下した。同指数を構成する10項目のうち、7項目 が低下、2項目は変わらずだった。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場はほぼ3週間ぶりの大幅安。前日に昨年 12月初め以来の高値まで上昇したことで、この日は売りが優勢とな った。

金の相対力指数(RSI、7日ベース)は6日に70を上回り、 相場下落の可能性を示唆したが、この日は70を下回った。12日に は金相場はオンス当たり1170.70ドルと、昨年12月4日以来の高 値を付けていた。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・ レシュ氏は「相場上昇を受けて売りが出た」と指摘。「金は新たな レンジで取引されており、昨日はその上限で推移した」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物相場6月限は前日比8.80ドル(0.8%)安の1オンス=1153.40 ドルで取引を終了。中心限月としては3月24日以来の大幅安となった。 年初からは5.2%高。2009年には24%上昇していた。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は5営業日続落。国際エネルギー機関(I EA)が石油輸出国機構(OPEC)非加盟国の今年の石油供給見通 しを上方修正したほか、米原油在庫が増加したと予想されていること から、供給懸念が強まった。

原油は一時2.2%安。IEAは月報でカナダや英国、ロシアでの 増産を予想した。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想によると、 9日終了週の米原油在庫は増加したと見込まれており、過去5年で最 長の11週連続プラスとなりそうだ。

サミット・エナジー(ケンタッキー州ルイビル)のアナリスト、 ブラッド・サンプルズ氏は「原油高への対応で、米国やロシア、カ ナダでの供給増加が予想されている」と指摘。「2008年より前の投 資が実を結び始めている」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物5月限は前 日比0.29ドル(0.34%)安の1バレル=84.05ドル。一時は

82.51ドルまで下げる場面もあった。過去1年間では68%上昇した。 過去最高値は2008年7月に記録した147.27ドル。

◎欧州株式市場

欧州株式相場は下落。米アルコアの1-3月(第1四半期)決算 で、売上高がアナリスト予想に届かなかったことを嫌気した。原油価 格の値下がりもエネルギー関連企業の業績見通し悪化につながり、売 りを誘った。

世界最大の鉱山会社BHPビリトンやフランスのトタルが安い。 アルコアの決算を受けて、景気回復の強さに対する疑念が強まった。 世界最大の金属切削工具メーカーのサンドビックも値下がり。クレ ディ・スイス・グループとモルガン・スタンレーが同社の投資判断 を引き下げたことが響いた。

ストックス欧州600指数は前日比0.3%安の268.69と、続落 して終了した。年初からは5.8%高。ブルームバーグのデータによる と、同指数の株価収益率(PER、実績ベース)はほぼ20倍と今年の 最高水準付近となっている。

フランクフルト・トラスト(フランクフルト)のファンドマネ ジャー、ライムント・ザクシンガー氏は「市場は一時の休息に入っ ており、業績動向を見極めたいという状況だ」と指摘。「最もあり 得るシナリオは、市場が決算発表を消化するなか、相場が今後2週 間ほぼ変わらずの水準で推移することだ。業績は今後数四半期には 伸び悩みが見込まれるものの、なお成長は続くだろう。市場もそれ を留意するべきだ」と述べた。

BHPビリトンが安い

BHPビリトンは1.2%安。資源株指数はストックス600指数の 産業別19指数の下落率トップだった。

トタルは1.1%値下がり。ニューヨーク原油相場は6週間ぶりの 大幅安となった。

サンドビックは1.7%安。クレディ・スイスは同社の投資判断を 「ニュートラル(中立)」から「アンダーパフォーム」に引き下げ、 モルガン・スタンレーは「オーバーウエート」から「イコールウエ ート」に下方修正した。

◎欧州債券市場

欧州債市場で、ギリシャ2年物国債利回りが1週間ぶり低水準に 近づいた。同国政府がこの日実施した短期証券の入札では調達額が政 府計画を上回り、ギリシャ債への需要持ち直しが示された。

ギリシャ2年債利回りは一時、前日比45ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下した。最大450億ユーロ(約5兆6930 億円)の緊急融資をめぐる欧州連合(EU)合意を受けて12日には利 回りが過去最大の低下となっていた。ギリシャはこの日、26週およ び52週間物証券で15億6000万ユーロを調達。発行額は当初計画の 12億ユーロ上回った。

モニュメント・セキュリティーズのストラテジスト、マーク・オ ストウォルド氏は「入札は非常に順調だった」とした上で、「ギリシ ャ債は若干上昇したが、短期証券は国債への需要を測る最良の目安と は言えない。今月または5月初めのドル建ての起債が試金石になるだ ろう」と話した。

ロンドン時間午後4時4分現在、ギリシャ2年債利回りは

6.35%。一時は5.84%まで下げる場面もあった。同国債(表面利率

4.3%、2012年3月償還)の価格は前日比0.09ポイント下げ

96.39。ギリシャ10年債利回りは10bp上昇し6.90%。

◎英国債市場

英国債相場は上昇。10年債利回りは前日比4ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下し4.01%。2年債利回りも4bp下 げ1.15%となった。

英国政府はこの日、22億5000万ポンド相当の国債(2039年償 還)入札を実施。応札額は売却額の2倍に達した。英公債管理局(D MO)は先月、2010-11年度に総額1873億ポンド相当の国債を発 行することを明らかにした。昨年度の発行額は過去最大の2276億ポ ンドだった。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 森 茂生 Shigeki Mori +1-212-617-6107 smori1@bloomberg.net ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae, Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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