PIMCOのウォーラー氏:先進国は短期的なデフレリスクに直面

各国中央銀行が金融システム再 生に向けたプログラムを終了するなか、先進国はデフレのリスクに 直面している。債券ファンド運用最大手、米パシフィック・インベ ストメント・マネジメント(PIMCO)のミヒル・ウォーラー氏 が指摘した。

PIMCOのインフレ連動債(TIPS)投信「リアル・リタ ーン・ファンド」(運用資産180億ドル=約1兆6700億円)を運用 するウォーラー氏は同社のウェブサイトで、「先進国の経済が完全に 回復していないことや消費者がまだ自力で対応する準備ができてい ないことから、デフレに陥る短期的なリスクがある」と分析した。

同氏はリポートに、景気減速がデフレ圧力を増していると記し た。米国内総生産(GDP)は2009年10-12月(第4四半期)に 前期比年率5.6%増加したが、ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミストの予想中央値によると、10年1-3月(第1四半期) は2.9%増に伸びが鈍化したと見込まれている。

指標となる10年物米国債とTIPSの利回り格差は234ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)と、1月に付けた249bp から縮小している。インフレ期待を示す同格差の過去5年間の平均 は215bp。

米銀バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチによると、 昨年の米TIPSのリターンはプラス10%だったのに対し、米国債 はマイナス3.7%。投資家は米経済のリセッション(景気後退)か らの回復に伴い、インフレリスクに対する防御策としてTIPSを 求めた。ただ今年は、景気減速見通しを受け、通常国債が選好され ている。メリルリンチの同指数によると、今年これまでのリターン は米国債がプラス1.2%に対し、TIPSは同1.1%となっている。

ブルームバーグの集計データによれば、ウォーラー氏のリア ル・リターン・ファンドの年初来のリターンはプラス1.79%で、同 種のファンド33%のリターンを上回っている。2009年はプラス 19%で、同種のファンド76%のリターンを上回った。

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