09年度の国内企業物価は最大の下落率-前月比は上昇基調

2009年度の国内企業物価指数は原 油価格など原材料価格の大幅な下落により、過去最大の下落率と並ん だ。もっとも、足元では前月に比べ4カ月連続で上昇しており、前年 同月比でも下落率は7カ月連続で縮小した。このところの原材料価格 の上昇もあり、マイナス幅は今後さらに縮小に向かう見込みだ。

日本銀行が13日発表した09年度の国内企業物価指数は前年度比

5.2%低下し、下落率は1986年度と並び、統計を取り始めた60年以来 最大の下落率となった。石油・石炭製品や化学製品、非鉄金属、鉄鋼、 スクラップ類、電力・都市ガス・水道などが下げを主導した。

一方、同時に発表された3月の国内企業物価指数は前年同月比

1.3%低下と1年3カ月連続のマイナスとなったが、前月比は0.2%上 昇。足元では逆に、原材料価格上昇を受けて、石油・石炭製品や鉄鋼、 非鉄金属など素材系の価格が目立っている。原油価格は1バレル=80 ドル台半ばと同50ドル前後だった1年前から大きく上昇している。

ブルームバーグ・ニュースの予想調査では、3月は前年同月比

1.1%低下、前月比0.3%上昇が見込まれていた。2月の確報値は前年 同月比1.6%低下、前月比0.1%上昇だった。日銀は8日公表した4月 の金融経済月報で、国内企業物価(3カ月前比)は「製品需給緩和の 影響が続く一方、国際商品市況高の影響から足元は強含んでいる」と 指摘。先行きも「当面、強含みで推移する」との見通しを示した。

国内では依然、下落圧力も

日銀調査統計局の肥後雅博企画役は「中国やインドなど新興国を 中心に海外経済が順調に拡大を続けていることで、市況系の製品が幅 広く上昇しており、海外に起因する価格上昇圧力がだんだん強くなっ ている。一方、国内では需給ギャップに加え、競争の激化もあり、情 報通信機器、輸送用機器など機械、製品系を中心に価格下落圧力が残 っている」と指摘した。

日銀は30日公表する経済・物価情勢の展望(展望リポート)で 10年度と11年度の国内企業物価の前年比見通しを示す。第一生命経 済研究所の藤代宏一副主任エコノミストは「需給ギャップに起因する デフレ圧力は残存するものの、新興国の旺盛な需要を背景とした国際 商品市況の上昇により、今後も下落幅を縮小していく」と指摘する。

経済全体の需要と供給の乖離(かいり)を示す需給ギャップは昨 年10-12月で国内総生産(GDP)のマイナス6.4%、名目年率で約 30兆円と引き続き大幅な需要不足となっており、物価の下押し要因と なっている。ただ、JPモルガン証券の足立正道シニアエコノミスト は「消費者物価のデフレは当面続くとみられるが、企業部門回復の中、 企業間取引段階のデフレは緩和しているようだ」と指摘する。

夏場にかけて前年比ゼロも

日銀は4月の金融経済月報で、1日発表された企業短期経済観測 調査(短観、3月調査)について、日銀流の需給バランス指標である 生産・営業用設備判断DIと雇用人員DIの加重平均が「改善を続け ており、『過剰』超幅は過去の景気悪化局面のボトムに比べれば小さく なってきている」と指摘した。

モルガン・スタンレー証券の佐藤健裕チーフエコノミストは「商 品価格が上昇に転じた影響から、先行きの企業物価の前年比下落幅は さらに縮小するだろう」と指摘。国内企業物価の前年比は「夏場にか けて一時的に前年比でゼロ近辺に達する見込みだ。エネルギー・原材料 価格上昇の影響から、当面は強含みで推移しよう」とみている。

--取材協力  Minh Bui,Sachiko Ishikawa  Editor:Hitoshi Ozawa, Norihiko Kosaka

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