米FF金利引き上げで年末に1ドル=100円台乗せ-第一生命・宮田氏

総資産で国内第2位の第一生命保 険の宮田康弘外国債券部長は、米連邦準備制度理事会(FRB)が年 末にフェデラルファンド(FF)の金利誘導目標を引き上げ始めると 予想しており、米金利の上昇局面入りでドル・円は年末に1ドル=100 円、来年3月末には同105円とドル高・円安が進むとの見方を示した。

宮田氏は9日のブルームバーグとのインタビューで、「FRBは、 あと2回公定歩合を引き上げ、FF金利目標との差を100ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)に拡大させた後、年内10-12月期からF F金利の引き上げを開始するイメージ」と話した。ユーロ・ドルにつ いては、目先は1ユーロ=1.30ドルが視野に入ると予想し、年末から 来年3月末にかけては1.30-1.35ドルを見込んでいると述べた。

FRBは2月18日、公定歩合を25bp引き上げて0.75%とした。 FF金利誘導目標は0-0.25%に設定されており、公定歩合に対する FF金利上限のスプレッドは50bpに拡大した。

宮田氏は、米FF金利に関して、2008年秋のリーマン・ショック 前の金利水準が2%だったことを理由に挙げ、「FF金利を最終的に 2%まで引き上げ、来年後半にいったん止めて様子見に転じる。そこ から先は景気を見てから考えると思う」と話した。

ギリシャ支援合意

欧州連合(EU)のユーロ圏諸国は、ギリシャに対し、市場金利 を下回る金利で最大450億ユーロ(約5兆7100億円)の融資を提供す る支援策で合意した。宮田氏は、「ギリシャの債務に関する数字の信ぴ ょう性や財政赤字の改善傾向などを見極めたい」と指摘。またギリシ ャ国債に対しては、「デフォルト(債務不履行)はないだろうが、リス ケジュール(債務の条件変更)の可能性はゼロではない」と語り、慎 重な姿勢を示した。

為替相場でドル高・円安を見込んでいることから、外国債の運用 について宮田氏は、「ここから先は為替の変動リスクを回避するヘッジ 付きよりも、オープン外債の方に投資妙味がある」と述べた。米長期 金利の推移については「来年3月末に4.5%ぐらいではないか。米潜 在成長率を2.5%程度、インフレ率を1.5%程度と想定した場合、中心 レンジは4%から4.5%が適正水準」と説明。米10年債利回りは5日 に一時4.0095%と08年10月以来の高水準を付けた。

年半ばから後半に人民元切り上げ

宮田氏は、アジア新興国の債券も魅力的と説明し、「中国の人民元 切り上げを通じて、アジアの周辺国通貨がつれ高になる可能性がある。 韓国ウォンも含めて強含むのではないか」と述べた。人民元について は、「今年半ばから後半に切り上げると思う」と予想しており、「中国 は資源輸入国で、インフレ懸念の高まりに対して、通貨高は得策」と 解説した。

日本経済への影響では、「日本はデフレで他のアジア諸国が利上げ すれば円安になる。アジア向け輸出が大きいことから、アジア通貨が 強含めば、日本の外需は恩恵を受けると思う」と分析した。中国は08 年7月以降、人民元を1ドル=6.83元前後で事実上、固定している。

第一生命保険は、4月1日に株式を上場。09年9月末時点で総資 産は30兆4988億円。

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