09年度マネーストック「M3」は2.0%増-99年度来の伸び

日本銀行は12日、2009年度の通 貨供給量「マネーストック統計」を発表した。代表的指標である「M 2」の平均残高は前年度比2.9%増加し、ゆうちょ銀行などの預貯金 を加えた「M3」は同2.0%増加した。家計が安全資産を積み上げる 動きに加え、設備投資の低迷で企業が手元資金を積み上げる動きが続 き、M2は02年度以来、M3は1999年度以来の高い伸びとなった。

3月の「M2」の月中平均残高は前年同月比2.6%増と、前月 (2.7%増)から伸び率が低下した。ゆうちょ銀行などの預貯金を加え た「M3」は同2.0%増と前月から伸びは変わらず。ブルームバーグ の予想調査でM2は同2.7%増、M3は同2.0%増が見込まれていた。

日銀調査統計局の鈴木純一企画役は09年度のM2とM3の動向 について「家計は安全資産を積み上げる動きが続いた。法人企業も1 年を通じて手元流動性を確保する動きが続いたことに加え、設備投資 が活発でなかったため、余資を預金などで運用する動きから、高めの 伸びとなった」としている。

日銀は先月17日の金融政策決定会合で、昨年12月の臨時会合で 導入した期間3カ月、0.1%の固定金利による共通担保オペを10兆円 から20兆円に拡充した。しかし、クレディ・スイス証券の白川浩道チ ーフエコノミストは「本格的な量の拡大を意図したものではなく、マ ネーサプライや銀行貸出への影響はない」としている。

準通貨の伸びが鈍化

3月のM3の前年比内訳は、現金通貨が1.1%増、預金通貨は

1.0%増、これらを合わせたM1は1.0%増と、いずれも前月から伸び が小幅高まった。譲渡性預金(CD)も14.9%増と前月(11.4%増) から伸びが高まった一方で、定期預金など準通貨は2.3%増と前月 (2.6%増)から伸びが鈍化。08年11月以来の低い伸びとなった。

日銀が前月分まで公表しているM3の預金保有者別内訳によると、 2月の一般法人は前年比4.2%増と1月(4.5%増)から伸びが鈍化し た。日銀の鈴木企画役は「企業が手元流動性を厚めに保有する動きは 基調としては変わりないが、以前に比べ伸びが下がってきており、何 がしか返済等に回っていることも考えられる」としている。

3月の広義流動性は前年同月比1.0%増と前月から伸びは変わら ず。09年度の広義流動性は前年度比0.6%増と前年度(0.1%増)から 伸びが高まった。

日銀は08年5月分の通貨供給量から統計内容を見直すとともに、 名称をマネーサプライ統計からマネーストック統計に変更した。

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