東京外為:ユーロ大幅高、対ドルで1カ月ぶり高値-ギリシャ支援好感

東京外国為替市場では、ユーロが 大幅高となった。財政難に陥っているギリシャに対し、最大で計450 億ユーロ(約5兆7000億円)の融資を比較的低い金利で提供すると の支援策が示されたことを受けて、ユーロの買い戻しが進んだ。

三菱UFJ証券クレジット市場部為替課長の塩入稔氏は、先週は ギリシャ側が支援条件について、厳し過ぎると指摘したことを背景に ユーロ売りが進んだ局面もあったが、「金額と金利がきっちり表明され た」ことで、ユーロの買い戻しにつながったと指摘。ただ、「中期的に は欧州連合(EU)がギリシャのリスクを抱えることになる」との懸 念もあるとして、一段のユーロ買いには慎重な姿勢も残るとみている。

ユーロ・ドル相場は午後の取引で一時1ユーロ=1.3692ドルと、 3月18日以来の高値水準までユーロが買い進まれた。ブルームバー グのデータによると、前営業日からの上昇率は1.4%超と、昨年9月 以来の大幅高となっている。

ユーロ・円相場も1ユーロ=127円台前半と、5営業日ぶりのユ ーロ高値を付けた。

一方、ドル・円相場は対ユーロでのドルと円の売りが交錯する中、 朝方は1ドル=92円90銭までドル安が進行。午後は徐々に円売りが 優勢となり、93円46銭を付けている。

ユーロ圏財務相らは、11日の緊急電話会議で、最大300億ユー ロ、期間3年の融資を今年提供することで合意。金利は約5%と、既 存の3年物ギリシャ国債利回りの6.98%を下回る。これとは別に国 際通貨基金(IMF)が150億ユーロを融資する。

先月25日に開かれたEU首脳会議では、IMF融資と2国間融 資を組み合わせる支援の枠組みを決定していた。

ギリシャ問題の先行きになお警戒感

半面、今月9日には、格付け会社のフィッチ・レーティングスが、 ギリシャの外貨建ておよび自国通貨建ての長期発行体デフォルト格付 け(IDR)を「BBB-」と、従来の「BBB+」から2段階引き 下げている。

また、ドイツでは、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(C DU)と連立を組む自由民主党(FDP)の幹部で、連邦議会財務委 員会メンバーのフランク・シェフラー議員はインタビューで、ギリシ ャ融資について「ドイツは圧力に屈した。われわれはこれが補助金で はないなどと偽るべきではない」と発言している。

三菱UFJ証の塩入氏は、ユーロ圏内の財政赤字問題は、ギリシ ャ以外にもイタリアやスペインなどが火種を抱えている状況で、もう 少し様子を見る必要があると指摘。そうした中、ギリシャが融資枠を 活用するとなれば、「かなり印象が悪くなる」として、再びユーロが崩 れる可能性も残るとみている。

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