長期金利が一時1.4%、ギリシャ支援合意受けた株高で-あす30年入札

(相場を更新し、第10段落に市場参加者のコメントを追加します)

【記者:池田祐美】

4月12日(ブルームバーグ):債券市場で長期金利は一時1.4% に上昇(価格は低下)した。ユーロ圏諸国によるギリシャ支援策がま とまったことを受けて、株式市場で日経平均株価が続伸したことが警 戒されたほか、あすに30年債入札を控えて超長期債などが軟調となっ た。

クレディ・アグリコル証券の加藤進チーフエコノミストは、「株価 が米国、日本とも堅調となり、債券は売られた。欧州連合(EU)と してはギリシャの財政問題を悪い方に持って行きたくないので支援の 方向だったが、具体的な内容が分かって安心感が広がった。ユーロが 戻して、株式市場も好感している」と話した。

長期金利の指標とされる新発10年物の306回債は、前週末比1ベ ーシスポイント(bp)高い1.395%で始まり、午前は同水準で終えた。 午後に入ると若干水準を切り上げ、1.5bp高い1.40%をつけた。1.4% 台乗せは7日以来。午後1時前からは1.395%に戻しており、午後4 時14分現在でも1bp高い1.395%で推移している。

支援策

EUのユーロ圏諸国は、ギリシャに対し、市場金利を下回る金利 で最大450億ユーロ(約5兆7100億円)の融資を提供する支援策で合 意した。ユーロ圏財務相は、11日の緊急電話会議で最大300億ユーロ、 期間3年の融資を今年提供することで合意した。これとは別に国際通 貨基金(IMF)が150億ユーロを融資する。

ギリシャ財政問題への警戒感が後退していることで、為替市場で ユーロは主要通貨に対して上昇、対ドルでは約1カ月ぶりの高値をつ けた。前週末の米株高やギリシャ支援合意を受けて、この日の日経平 均株価は続伸した。

モルガン・スタンレー証券の伊藤篤債券ストラテジストは、「株高 を受けて債券相場は弱含んだ。あすの30年債入札に向けて若干調整も みられた」と説明した。

13日に30年利付国債の入札を控えて超長期債が安い。新発20年 債利回りは1.5bp高い2.12%、新発30年債利回りは1bp高い2.225% に上昇した。

あす30年債入札

今回の30年債入札は、3月発行の32回債と銘柄統合されるリオ ープン発行で表面利率は2.3%となる。発行額は前回債と同額の6000 億円程度。モルガン・スタンレー証の伊藤氏は、「年度明け以降も超長 期債買いが続いていたので、水準的には良くないが、好需給を考える と順調に消化する」と予想している。

もっとも、30年物の32回債利回りは9日には一時2.20%をつけ、 3月末の2.305%から10ベーシスポイント(bp)近く低下しており、 強い需要は見込めないとの見方もある。前回入札された32回債利回り は2.225%付近で取引された。

バークレイズ・キャピタル証券の森田長太郎チーフ債券ストラテ ジストは、「2月、3月と2カ月続けて2.3%に近い水準での入札とな った後、金利水準をやや切り下げての入札となる。利回り曲線上もや や割高感はあるが、投資家の期初の需要がどの程度供給を吸収するか が焦点になる」と説明した。

一方、東京先物市場の中心限月6月物は反落。前週末比11銭安の 138円29銭で始まった後、若干下げ幅を縮め、いったん4銭安まで戻 した。しかし、午後に売りが優勢となると一時は23銭安まで下げてお り、結局は17銭安の138円23銭で引けた。

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