米国債:上昇、予想外の民間雇用者減少で質への逃避買い

米国債相場は上昇。米民間部門 雇用統計で予想外の雇用減が示されたことから、質への逃避買いが 膨らんだ。

10年債利回りは前日のほぼ6月以来の高水準から低下した。給与 明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッシング (ADP)エンプロイヤー・サービシズが発表した3月の民間雇用 統計を受けて、市場参加者は労働市場の回復はゆっくりと進行する との見方を強めた。4月2日に発表される米労働省の雇用統計は 2007年3月以来の大幅な雇用増が示されると予想されている。

バークレイズの金利ストラテジスト、マイケル・ポンド氏は、 「民間雇用統計を背景に米国債が上昇した」と述べ、「投資家は米 労働省の雇用統計が強い内容になると予想しており、ADPの統計 をその先行指標としてとらえていた」と続けた。

BGキャンター・マーケッツ・データによると、ニューヨーク 時間午後4時7分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)低下して3.83%。同年債(表面利率

3.625%、2020年2月償還)価格は7/32上げて98 10/32。10年債利 回りは今月25日、3.92%と昨年6月11日以来の高水準を記録した。

ADP雇用統計

ADPが発表した給与名簿に基づく集計調査によると、3月の米 民間部門の雇用者数は前月比で2万3000人減少した。ブルームバー グがまとめたエコノミストの予想中央値は4万人の増加だった。

キャンター・フィッツジェラルド(ニューヨーク)の金利責任者、 ブライアン・エドモンズ氏は「ADPの悪い結果に市場は意表を突 かれた」と述べ、「2日の雇用統計を控えた市場には衝撃的な弱い 数字だった」と続けた。

ジェフリーズ・グループのチーフ・テクニカル・ストラテジスト、 ジョン・スピネロ氏(ニューヨーク在勤)は31日付リポートで、10 年債利回り3.77-3.805%圏内での同国債の売りを助言した。スピネ ロ氏はブルームバーグのインタビューで、労働省発表の雇用統計が 予想以上に悪かった場合、米国債が上昇する可能性があると指摘し た。

ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト81人を対象にまとめた 予想中央値は、3月は18万4000人の雇用増加が見込まれている。 2月は3万6000人の減少だった。失業率は9.7%と前月比変わらず が予想されている。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのデータによると、年初 から前日までの米国債の投資リターンは0.9%。今月は1.1%のマイ ナスだった。

ロックハート総裁

アトランタ連銀のロックハート総裁は、過去最低水準にある政策 金利の引き上げを支持する前に、米労働市場の改善が続くことを示 す兆候を確認したい考えを明らかにした。

ロックハート総裁は31日、コネティカット州ハートフォードで 講演。講演原稿によれば同総裁は、「雇用の増加が繰り返し見られ、 積み重なり、一定の水準に達した後にそれが持続する可能性が高い ことを示す兆候を私は求めるだろう」と言及。「米連邦準備制度理 事会(FRB)が緩和的な政策を早急に反転させると考えるのは時 期尚早だ」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE