3月31日の米国マーケットサマリー:株が下落、経済統計を嫌気

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。 (表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3510 1.3414 ドル/円 93.53 92.76 ユーロ/円 126.35 124.44

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,856.63 -50.79 -.5% S&P500種 1,169.43 -3.84 -.3% ナスダック総合指数 2,397.96 -12.73 -.5%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 1.02% -.04 米国債10年物 3.83% -.03 米国債30年物 4.71% -.03

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,114.50 +8.80 +.80% 原油先物 (ドル/バレル) 83.19 +.82 +1.00%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では円が主要通貨に対して軒並み下落。 ユーロに対しては8週間ぶり安値を付けた。世界的な景気回復が勢い を増しているとの兆しを背景に、安全逃避先としての円の需要が減退 した。

円は対ユーロで月間ベースでは過去1年で最大の下落となる見 通し。日本銀行が4月1日に発表する企業短期経済観測調査(短観、 3月調査)では、大企業・製造業を中心に景況感の改善が示される とみられ、長期金利の高い国への投資が活発化する可能性があるこ とが、円の重しになった。スイス・フランはユーロに対して過去最 高値を更新。スイスの景気先行指数が3月に上昇し、2007年3月以 来の高水準になったことが背景。

BNPパリバの為替ストラテジスト、セバスチャン・ゲーリー 氏は、「今後数日間は、円に相当な下押し圧力がかかるだろう」と 指摘。「日本の機関投資家が比較的安全な国の高利回り資産を追い 求めるとの見方が市場で浮上している」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時48分現在、円はユーロに対して前日 比1.5%安の1ユーロ=126円29銭(前日は同124円44銭)。一時 は126円56銭と2月3日以来の安値を付ける場面もあった。円は対 ドルで0.7%安の1ドル=93円41銭(前日は同92円76銭)。一時 は93円63銭と1月8日以来の安値を付けた。ユーロは対ドルで

0.8%高の1ユーロ=1.3516ドル(前日は同1.3414ドル)。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。民間雇用者数の予想外の減少や、シカゴ購買 部協会の景況指数が予想を下回ったことが嫌気された。1-3月(第 1四半期)は四半期ベースで上昇した。

シスコシステムズやマイクロソフト、デュポンを中心にダウ工 業株30種平均は値下がり。給与明細書作成代行会社のオートマティ ック・データ・プロセッシング(ADP)エンプロイヤー・サービ シズが発表した給与名簿に基づく集計調査によると、3月の米民間 部門の雇用者数は前月比で2万3000人減少した。ブルームバーグが まとめたエコノミストの予想中央値は4万人の増加だった。フォー ド・モーターも安い。全米自動車労働組合(UAW)のフォード退 職者向け基金が株式購入権の付いたワラント売却で17億8000万ド ルを調達する計画が影響した。

一方で、石油大手シェブロンなどエネルギー株は上昇。原油相 場がバレル当たり83ドルを超えて上昇したことや、オバマ大統領が 米東海岸沖での原油・天然ガス掘削を許可する方針を表明したこと が手掛かりとなった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.3%安の1169.43。ダウ工業株30種平均は50.79ド ル(0.5%)下げて10856.63ドル。前日は1年半ぶり高値で終了して いた。

USグローバル・インベスターズのシニアトレーダー、マイケ ル・ナスト氏は、「この四半期は好調だったことから、一部で利益 確定の動きが出ている」と分析。「また、特にきょうのADP統計 を受け、2日の雇用統計発表を控えて慎重になっている面もある。 テクノロジー関連企業の決算を前に投資家がポジション取りに動い ていることも影響した」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。米民間部門雇用統計で予想外の雇用減が示さ れたことから、質への逃避買いが膨らんだ。

10年債利回りは前日のほぼ6月以来の高水準から低下した。給与 明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッシング (ADP)エンプロイヤー・サービシズが発表した3月の民間雇用 統計を受けて、市場参加者は労働市場の回復はゆっくりと進行する との見方を強めた。4月2日に発表される米労働省の雇用統計は 2007年3月以来の大幅な雇用増が示されると予想されている。

バークレイズの金利ストラテジスト、マイケル・ポンド氏は、 「民間雇用統計を背景に米国債が上昇した」と述べ、「投資家は米 労働省の雇用統計が強い内容になると予想しており、ADPの統計 をその先行指標としてとらえていた」と続けた。

BGキャンター・マーケッツ・データによると、ニューヨーク 時間午後2時19分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01ポイント)低下して3.83%。同年債(表面利率

3.625%、2020年2月償還)価格は1/4上げて98 11/32。10年債利回 りは今月25日、3.92%と昨年6月11日以来の高水準を記録した。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇。ドルやその他の通貨に代わる投 資需要に支えられ、四半期ベースでは6四半期連続プラスとなった。

主要6通貨のバスケットに対するドル指数は一時0.7%下落。米 民間雇用者数が3月に予想外に減少したことがきっかけだった。金 の6四半期連続プラスは1979年以降で最長。3月にはギリシャ懸念 を背景に、ユーロ建て金相場が過去最高値に達した。エネルギーや ほかの金属価格も上昇した。

ラサール・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のトレーダー、 ダン・ファレッタ氏は「ドルはかなり軟調だ」と指摘。「景気回復 の兆候を探しているが、雇用の数字は一向に良くならない。ドルは 反落した後、下げ続けるだろう。金や商品全般が強気な展開になる だろう」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物相場6月限は前日比8.80ドル(0.8%)高の1オンス=1114.50ド ルで取引を終了。四半期ベースでは1.7%上昇。2008年9月30日か らは27%値上がりしている。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は上昇。ドルの対ユーロ相場が下落したこ とで商品への投資需要が高まり、1年5カ月ぶりの高値を付けた。

ドルの対ユーロ相場が過去4営業日のうち3日間で値下がりした ことを背景に、原油はバレル当たり83ドルを上抜いた。ただ、米エ ネルギー省エネルギー情報局(EIA)が週間在庫統計を発表すると、 伸び悩んだ。26日終了週は原油在庫が293万バレル増と、増加幅が 予想を上回ったほか、ガソリン在庫も予想外に増加した。

ワイス・リサーチ(フロリダ州ジュピター)の天然資源アナリス ト、ショーン・ブロドリック氏は「この日の市場では米ドルの動きが 焦点となった」と指摘。「需給要因に注目が集まっていたなら、原油 とガソリン在庫の増加で相場はもっと下げていたはずだ」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物5月限は前日 比1.39ドル(1.69%)高の1バレル=83.76ドルと、終値ベースで は2008年10月9日以来の高値となった。四半期ベースでは5.5%上 昇。過去1年では69%の値上がりとなっている。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor:Mariko Rakuyama 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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