今日の国内市況:株は小反落・債券軟調、円は対ドル3カ月ぶり安値

東京株式相場は小幅に反落。ギ リシャの財政問題への懸念が残るうえ、テクニカル面の過熱感も重し となった。直近で上げの目立った鉄鋼や機械、電気機器、精密機器な ど景気敏感業種が総じて下げ、業界再編期待が後退した証券株も安い。

一方、世界景気の回復期待から投資家のリスク許容度は上向いて おり、相対的に出遅れ感のある保険や小売、陸運といった内需関連株 に資金が向かった。午後に中期経営計画を発表した商船三井が急伸す るなど海運株も買われ、下値を支えた。

日経平均株価の終値は前日比7円20銭(0.1%)安の1万1089 円94銭、TOPIXは同0.77ポイント(0.1%)安の978.81。東 証1部の売買高は概算で20億3722万株、売買代金は1兆5315億 円。値下がり銘柄数が812、値上がり723。

日経平均、TOPIXともに大半の時間帯はプラス圏だったが、 終盤に下落転換した。ギリシャ政府が30日実施した12年債の入札 では需要が募集額の半分以下にとどまり、同国の財政問題への懸念が 再び意識された。

急ピッチな上昇への警戒も強い。日経平均は前日、終値ベースで 約1年半ぶりに1万1000円台を回復した。東証1部の値上がり銘柄 数と値下がり銘柄数の割合を示す騰落レシオ(25日移動平均)は 137%と、引き続き過熱気味とされる120%を大きく上回っていた。

東証1部33業種別指数では、非鉄金属、鉄鋼、機械、電気機器、 ガラス・土石製品といった景気敏感業種が値下がり率の上位に並んだ。 いずれも、日経平均が今年の安値を付けた2月9日からの上昇率が市 場平均より高い業種だ。

債券は反落-円安で先物売り

債券相場は反落(利回りは上昇)。ドル高・円安や日中の株高を 受けて債券先物売りが膨らんだ。一方、決算期末日で投資家の売買が 抑制される中、長期金利の1.4%台では潜在的な買い需要が意識され た。

東京先物市場の中心限月6月物は前日比6銭高い138円30銭で 開始。いったんは138円37銭をつけたが、円安などを手掛かりに、 午後に一時138円12銭まで下落した。しかし、株価が取引終盤にか けて失速すると下げ幅を縮め、2銭安の138円22銭で終了した。

もっとも、年金基金などの年限長期化入れ替えや、5年債など中 期ゾーンにおける新年度入り後を見据えた買いの憶測が流れるなど、 現物市場は薄商いながらも買いが優勢となったもよう。日経平均が午 後遅くに下げに転じたこともあり、債券先物は前日の終値付近に収束 した。

日銀短観の大企業・製造業の業況判断指数(DI)については、 事前予想のマイナス14程度までの改善であれば市場は織り込み済み との見方も多い。

現物市場で新発10年物の306回債利回りは、前日終値より0.5 ベーシスポイント(bp)高い1.395%で始まり、午前10時すぎから は1.40%で推移。午後1時以降は1.39-1.395%で取引された。

円が下落-米景気に安心感

東京外国為替市場では、円が下落。米国の経済指標が好調なこと から、投資家のリスク回避姿勢が一段と弱まるとの見方を背景に、低 金利の円に売り圧力が掛かりやすい展開が続いた。

ドル・円相場は午後に一時1ドル=93円60銭と1月8日以来 の円安を更新。円は主要16通貨に対しほぼ全面安となり、対カナ ダ・ドルでは一時1加ドル=91円82銭と2008年10月以来の安値 を付けた。

30日には、米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表し た3月の消費者信頼感指数が市場の予想を上回って上昇。1月の米ス タンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格 指数も予想に反して前月からプラスとなった。

政府は30日夜、亀井静香金融・郵政担当相(国民新党代表)が 示した郵便貯金の預入限度額を1000万円から2000万円へ引き上げ る改革案を軸に法案化を進めると決めた。市場では、預入額が増加す れば分散投資の観点から外債投資も活発化するとの観測が浮上。円安 要因との指摘があった。

ユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.3385ドルと、3営業日ぶ りのユーロ安値を付けた。ギリシャ12年債の入札不調に加え、国際 通貨基金(IMF)によるドイツ経済成長率の下方修正や、米格付け 会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のアイスランドの自 国通貨建て信用格付け引き下げなど、欧州経済をめぐる不安材料が目 立った。

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