【09年度日本株】TOPIX4年ぶり反発、新興国需要増の恩恵享受

2009年度の日本株相場はTOPI Xが4年ぶり、日経平均株価が3年ぶりの反発となった。大手商社や機 械、電気機器、ガラス・土石といった新興国を中心とした海外需要の恩 恵を受ける業種が相場をけん引した。ただ日本株相場は「リーマン・シ ョック」前の水準を依然回復していない。世界に対する出遅れ感は否め ず、来年度は景気回復のすそ野が内需に広がるかがカギになりそうだ。

3月31日の終値は、TOPIXが昨年3月末比26.5%高の978.81 ポイント、日経平均は同36.8%高の1万1089円94銭。両指数ともに 安値が昨年4月1日(793.82ポイント、8351円91銭)、高値はことし 3月30日(979.58ポイント、1万1097円14銭)で、年度を通してほ ぼ右肩上がりの上昇だった。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎投資戦略部長は、「家電製品に 対するエコポイント制度など政策支援の恩恵を受けた企業を除くと、内 需業種はやはりパフォーマンスが悪かった。新興国など外需依存の景気 回復を象徴した相場となった」と話す。

東証1部の業種別33指数は、30業種が上昇、3業種が下落した。 上昇率上位には、卸売業(52.7%)、電気機器(52.7%)、ガラス・土 石製品(51.9%)、精密機器(49.3%)、機械(49%)など、収益が世 界景気動向に敏感な業種が並んだ。半面、下落率上位は、日本航空の破 たんで揺れた空運(53.5%)が突出しての1位となり、デフレに苦しむ 国内景気を反映して銀行(0.2%)も下げた。

プルデンシャル・インベストメント・マネジメント・ジャパンの篠 原慎太郎株式運用部長は、「生産が急速に回復し、製造業の業績がV字 型に戻ったため、相場は製造業中心に上昇した」と解説する。

日本の鉱工業生産指数は1月まで前年同月比で11カ月連続上昇。 1996年4月から97年3月まで記録した過去最長の12カ月に次ぐ長さ を記録した。2月は12カ月ぶりにマイナスとなったものの、製造工業 生産予測指数は3月が前月比1.4%の上昇と、企業の生産活動の持ち直 しが続いている。

製造業の企業業績は好調だ。新光総合研究所によると、東証1部上 場企業(金融除く1204社)の10年3月期の経常利益予想は、素材産業 が前期比13.9%減、非製造業は同8.6%減に対し、加工産業は同2.3倍 増と大幅増益となっている。

ビスタマックス・ファンド・アドバイザーズの藤原正邦・最高経営 責任者(CEO)は、「各国の政府が経済対策を打ち、効いているのは 間違いない。来年度は景気が持続的に回復していくのかを見極める展開 になりそうだ」と話す。

戻りの鈍さ際立つ-内需低迷が足引っ張る

もっとも、日本株の戻りは世界との比較では鈍い。年度ベースでの 上昇率は、米S&P500種株価指数が47.1%高、英FT100指数44.7% 高、ドイツDAX指数50.4%高。新興国では中国シンセン総合指数

54.5%高、ブラジルボべスパ指数70.9%高、ロシアMICEX指数

86.9%高(いずれも30日終値時点)など、上昇率が軒並み4割を超え ている。日本のTOPIXの26.5%高は見劣りがする。

また、08年9月15日に起きた「リーマン・ショック」以前の水準 まで米S&Pがあと6%、独DAXが1.5%と迫る一方、TOPIXは まだ17%を残す。中国やインドなど新興国はすでにショック前の水準 を回復している。

出遅れの背景にあるのが内需回復の鈍さだ。輸出主導で生産が回復 する一方で、雇用や消費の先行き懸念はぬぐえないままだ。2月の完全 失業率は4.9%と高止まりしたまま。家計調査では、2人以上の世帯の 消費支出は前年同月比0.5%減少した。

プルデンシャルの篠原氏は「生産の回復が継続して設備投資や賃金 に波及してくれば、より確かな景気回復になる。そうなれば来年度は内 需系セクターにチャンスがある」と話していた。

新興3市場も反発

新興3市場はそろって4年ぶりの上昇となった。ジャスダック指数 の上昇率は29.6%、東証マザーズ指数は47.0%、大証ヘラクレス指数 は35.9%で、いずれも03年度以来の上昇率を記録した。03年度の上昇 率はジャスダックが126%、マザーズが251%、ヘラクレスは111% (指数算出を開始した03年7月2日から計算)だった。

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