商船三井:純利益を3年で11倍に、中印に期待-中期計画

大手海運3社中で黒字を維持して いる商船三井は、中国やインドなどグローバルな成長市場への一段の シフトや、コスト競争力強化の継続などを通じて、連結純利益を3年 間で11倍に増やす中期経営計画を発表した。

2010年度連結純利益は600億円と09年度見込みの6倍、最終12 年度には1100億円を計画している。経常利益は3年後に09年度見込 みの6.8倍の1500億円を目指す。コスト削減は09年度見込みの770 億円に対し、3カ年で計655億円とする見通しだ。

運航規模は09年度末見込みの895隻に対し、11年度末が950隻、 12年度末は1050隻を計画。うち不定期船事業では、鉄鉱石や石炭運 搬のばら積み船を3年間で76隻増強して計450隻とする。3年間の船 隊整備額は1兆2000億円を予定。また、環境戦略へ向けて地球温暖化 防止への施策などで計280億円を3年間で投資する。

芦田昭充社長は発表会見で市場動向に関し、日本は「今後もそん なに伸びない」と述べる一方で、「海外、特に中国やインドに期待」す ると語った。再建中のコンテナ船事業は「南北航路やアジア航路が伸 びる」との見方を示した。

また、次期社長に内定している武藤光一専務は、中計について「経 済危機からの回復と成長市場への展開だ」と述べ、2つの異なる戦略 を実行する難易度が高いものとしながらも、「うかうかしていると韓国 や中国などの企業に規模でも質でも抜かれかねない」として果敢に挑 戦する姿勢を示した。

M&Aは常に5、6件の候補

世界的な業界再編の動きの中でM&A(企業の吸収合併)戦略に ついて芦田社長は「現在も常に5、6件の候補案件を頭に入れつつ状 況を見守っている」と述べだが、詳細はコメントできないとした。

芦田社長は6月退任を控え社長在任の6年を振り返り、「リーマン ショックなどがあったが過去6年累計で経常利益が1兆円を超え、結 果的には荒波を乗り越えた」との認識を示した。

同社は同時に09年度の業績予想の修正を発表。営業利益を従来の 130億円から180億円に、純利益見込みを同50億円から100億円とし た。ばら積み船などのドライバルク市況が総じて想定よりも堅調に推 移しているほか、自動車の荷動きが改善傾向にあることなどが理由。 売上高1兆3500億円は変更しなかった。

中計発表後に株価は急騰

商船三井の株価は、午後1時半に中期計画と業績予想修正を発表 後、急上昇した。発表前は645円前後で推移していたが、発表後は一 時、前日比4.5%高の677円を付けた。終値は同3.6%高の671円。出 来高は東証1部市場で7位の約3800万株だった。

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