日本株は小反落、証券や景気敏感株安い-ギリシャ懸念と過熱感が重し

東京株式相場は小幅反落。ギリシ ャの財政問題への懸念が残るうえ、テクニカル面の過熱感も重しとなっ た。直近で上げの目立った鉄鋼や機械、電気機器、精密機器といった景 気敏感業種が総じて下げ、業界再編期待が後退した証券株も安い。

一方、世界景気の回復期待から投資家のリスク許容度は上向いてお り、相対的に出遅れ感のある保険や小売、陸運といった内需関連株に資 金が向かった。午後に中期経営計画を発表した商船三井が急伸するなど 海運株も買われ、下値を支えた。

日経平均株価の終値は前日比7円20銭(0.1%)安の1万1089 円 94銭、TOPIXは同0.77ポイント(0.1%)安の978.81。東証1部 の売買高は概算で20億3722万株、売買代金は1兆5315億円。値下が り銘柄数が812、値上がり723。

ちばぎんアセットマネジメントの桶矢雅嗣運用部長は、「米国の景 気改善が鮮明化しつつあるなか、ギリシャをはじめとした一部欧州諸国 の財政赤字問題の行方が世界経済の先行きを決める段階に入ってきた」 と指摘。その上で、「息の長い相場上昇につなげるには、企業決算の発 表が本格化する4月下旬まで日柄調整に入るのが好ましい」と述べた。

日経平均、TOPIXともに大半の時間帯はプラス圏で推移してい たが、終盤に下落転換した。ギリシャ政府が30日に実施した12年債の 入札では、需要が募集額の半分以下にとどまり、同国の財政問題への懸 念が再び意識された。

急ピッチな上昇への警戒も強い。日経平均は前日、終値ベースで約 1年半ぶりに1万1000円台を回復した。東証1部の値上がり銘柄数と 値下がり銘柄数の割合を示す騰落レシオ(25日移動平均)は137%と、 引き続き過熱気味とされる120%を大きく上回っていた。

証券・商品先物取引が下落率1位、資金循環評価も

「さすがに利益確保の売りを出したい投資家が増えてきている」と マネックス証券の金山敏之マーケット・アナリストは指摘する。それで も、世界的な景気回復や為替の落ち着きから、「来期に企業業績が大き く改善するとの期待が高まりつつあるため、利益確定の行動になかなか 移せないでいる状況だ」といい、相場の下値は固かった。

東証1部33業種別指数では、非鉄金属、鉄鋼、機械、電気機器、 ガラス・土石製品といった景気敏感業種が値下がり率の上位に並んだ。 いずれも、日経平均が今年の安値を付けた2月9日からの上昇率が市場 平均より高い業種だ。

証券・商品先物取引指数は前日比1.3%安で下落率トップ。岩井証 券がCSKホールディングス傘下のコスモ証券を買収する交渉が決裂し たことが明らかになり、業界再編期待の後退から売られた。JPモルガ ン証券が目標株価を引き下げた野村ホールディングスも安い。

一方、業種別値上がり率上位には、倉庫・運輸関連、保険、陸運が 並ぶ。前日時点の年度初めからの騰落率を見ると、倉庫・運輸関連がプ ラス10%、保険も同10%、陸運同9.6%と、いずれもTOPIXのプ ラス27%を下回っており、見直し買いが入りやすかったようだ。

これまでは輸出関連株が相場上昇のけん引役となってきたが、「出 遅れ感のある内需株にも資金が循環し始めたことは、相場全体の持続的 な底上げにつながる確度を高める」と、大和証券キャピタル・マーケッ ツ金融証券研究所の西村由美次長は評価していた。

宝印刷やヤクルト安い、マツダに買い

個別では、10年5月期の連結業績予想を下方修正した宝印刷が売 られ、メリルリンチ日本証券などが投資判断を引き下げたヤクルト本社 も安い。半面、シティグループ証券が、最近の円相場の対ユーロ安はプ ラス要因と指摘したマツダが買われた。アルプス電気は昨年来高値を更 新。官民出資ファンドの「産業革新機構」がアルプス電系の新会社に出 資する方針を固めたと、31日付の日本経済新聞朝刊が伝えていた。

国内新興3市場は、ジャスダック指数が前日比0.5%安の53.20、 東証マザーズ指数は0.1%安の450.50、大証ヘラクレス指数は1.2%高 の636.01とまちまち。個別では、3D(3次元)関連銘柄として連日 大幅高となっていたエイチアイが下げ、フェローテック、フルヤ金属、 エヌ・ピー・シーも安い。半面、日本風力開発、メディネット、ベクタ ーが買われ、美容・健康分野で有料サイトや通販サイトの運営に乗り出 すと、31日付の日経産業新聞で伝わったインフォコムは急騰。

-- Editors:Makiko Asai, Tetsuzo Ushiroyama

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