米国株:小幅高、業績見通しや経済指標の改善で買い優勢

米株式相場は小幅高。財政赤字が 景気回復に悪影響を及ぼすとの懸念があるものの、産業企業の業績見 通し改善のほか、消費者信頼感指数や住宅価格指数が市場予想を上回 ったことを好感し、買いがわずかに優勢となった。

化学大手の3Mが高い。モルガン・スタンレーは3Mの利益が予 想を上回る可能性があると指摘した。専門器具メーカーのダナハーは、 利益見通しを引き上げたことから買い進まれた。ホーム・デポやロー ズも値上がり。1月の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P) /ケース・シラー住宅価格指数が予想外に上昇したことや、3月の消 費者信頼感指数が予想を上回ったことが手掛かりとなった。

S&P500種株価指数は前日比0.1%未満上昇の1173.27。ダ ウ工業株30種平均は11.56ドル(0.1%)上げて10907.42ドル。

フィデュシャリー・トラストのマイケル・マレーニー氏は「底は 確実に打った」と指摘。「信頼感とセンチメントに改善が見られる。個 人消費には再び安心感が広がっているようだ。株式相場は力強さが続 くだろう」と述べた。

主要株価指数は一時、もみ合う展開となった。S&Pがアイスラ ンドの自国通貨建て信用格付けを引き下げたほか、ギリシャが予定外 に実施した12年債の入札で需要が応募額の半分に届かなかったこと から、財政赤字を抱えた各国が資金繰りに苦慮するとの懸念が再燃し た。

ダウ工業株30種は1年半ぶり高値で終了した。米スタンダード・ アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は季節調 整後の前月比で0.3%上昇。また3月の消費者信頼感は52.5に上昇 した。前月は46.4だった。

四半期での上昇

景気が回復しているとの観測を背景にS&P500種指数は週間ベ ースでは4週連続で値上がりしており、このままいけば四半期ベース で4四半期連続の上昇となる。また同指数は昨年12月31日以降

5.3%上昇。第1四半期の上昇率としては1998年以降で最大となる。

シルバークレスト・アセット・マネジメント(ニューヨーク) のスタンリー・ナビ副会長は、「株式の向こう12カ月のリターン(投 資収益率)は少なくともプラス15%になると見込んでいる」と指摘。 「非常に力強い上昇とはいかないが、状況は改善しつつある」と 述べた。

「お化粧買い」

トレーダーの一部は、前日とこの日の上昇について「お化粧買い」 も影響していると指摘する。

セキュリティー・グローバル・インベスターズ(ニューヨーク州 アービングトン)の運用担当者、マーク・ブロンゾ氏は「四半期の終 わりというだけだ」と指摘。「そこそこ良い四半期だったので、多少の お化粧買いが入ったのだろう。経済指標は改善が続く見通しで、きょ うの数字も例外ではない」と述べた。

ガイトナー米財務長官は、米経済は大恐慌以来最悪のリセッショ ン(景気後退)を乗り切った後、近く雇用の拡大が始まる可能性があ るとの認識を明らかにした。

ガイトナー長官は29日、米経済専門局CNBCとのインタビュー で、「米経済は一段と力強さを増しつつある」とした上で、「恐らく、 持続的な雇用創出局面は目前に迫っている」と述べた。

ブラックロックの投資ストラテジスト、ラス・ケステリッヒ氏(サ ンフランシスコ在勤)は、ブルームバーグテレビジョンに対し、株価 は「さらに3-5%」上昇する可能性があると分析。「積極的に動きた いのであれば、現時点でショート戦略は取らない方が良いだろう。今 後も引き続き相場を支える要因はいくつかある。低金利や良好なマク ロ経済環境、第1四半期の決算見通しだ」と述べた。

3M、ダナハー

3Mは3.6%高の84.28ドル。上昇率はダウ工業株30種平均 でトップ。モルガン・スタンレーは、メモ用紙「ポストイット」など 5万5000品目を製造する3Mの株価が向こう30日間で上昇すると の見通しを示した。

ダナハーは4.5%高の80.88ドル。同社は2010年1-3月 (第1四半期)の利益見通しを1株当たり90セント以上に引き上げた。 ブルームバーグがまとめたアナリスト15人の予想平均は83セントだ った。

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