NY外為:ドルが対ユーロで上昇、ギリシャ債下落で

ニューヨーク外国為替市場では ドルがユーロに対して3営業日ぶりに上昇。パパンドレウ首相率いる ギリシャ政府が資金調達に苦戦するなか、同国の新発7年債が初日の 取引で下落したことが背景。

ユーロは主要16通貨のほとんどに対して下落。ギリシャが予定 外に実施した12年債の入札では、需要は応募額の半分に届かなかっ た。ユーロとドルはともにカナダ・ドルやオーストラリア・ドルなど 資源国通貨に対して値下がり。原油相場や素材関連指数が約1週間ぶ りの高値付近となったことに反応した。

ノバスコシア銀行の為替ストラテジスト、サッシャ・ティハニ氏 (トロント在勤)は、「ユーロは明らかにまだ苦しい展開だ」と指摘。 「ソブリンリスクの観点からすれば、カナダは優良国だ。オーストラ リアも同様だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時33分現在、ドルはユーロに対して前 日比0.5%高の1ユーロ=1.3419ドル。前日は0.5%安だった。 ドルは対円で0.4%高の1ドル=92円83銭(前日は同92円46 銭)。ユーロは対円で0.1%安の1ユーロ=124円56銭。

英ポンドは主要通貨中の上昇率トップ。ドルに対しては0.5% 高の1ポンド=1.5064ドル。一時は19日以来の高値水準となる 同1.5127ドルまで上昇する場面もあった。

カナダ・ドルはユーロに対して0.7%高、米ドルに対しては

0.2%上げて1米ドル=1.0189カナダ・ドル。ティハニ氏は、カ ナダ・ドルと米ドルが6月までに等価になるとの見通しを示した。オ ーストラリア・ドルは米ドルに対して一時0.4%高。ユーロに対し ては0.6%値上がりした。

かなり安定

ソシエテ・ジェネラルのストラテジスト(ロンドン在勤)、ピー ター・フランク氏は「資源国通貨に力強さがみられるなか、為替市場 はかなり安定している」と指摘。「世界的にリスク志向が非常に活発 だ」と述べた。

ユーロは英ポンドに対して一時1.3%安と、日中取引では過去 5カ月で最大の下落となった。ギリシャ7年債の利回りが6.27%に 上昇したことが背景。前日の発行時点では6%だった。

ギリシャ公債管理局の責任者、ペトロス・クリストドゥル氏は前 日の7年債入札後、「4月に必要なすべての資金調達を終えて」3月 末を迎えたと述べた。この日の12年債入札では3億9000万ユー ロを調達。応募額の上限は10億ユーロだった。

英経済成長

英政府統計局(ONS)が発表した昨年10-12月期の国内総 生産(GDP)確定値が前期比0.4%増となり、改定値の0.3%増 から上方修正されたことも英ポンド上昇の追い風になった。

ウェルズ・ファーゴの為替ストラテジスト、ヴァシーリ・セレブ リアコフ氏(ニューヨーク在勤)は「英ポンド高は恐らく、予想を上 回る経済指標が背景となっている」と指摘。4月2日の米雇用統計発 表前に、ポンドが対ドルで最大1ポンド=1.52ドルまで上昇するとの 見方を示した。

円は下落

円はほとんどの主要16通貨に対して下落。為替のボラティリテ ィ低下を背景に、円を借り入れて高利回り資産に投資する円キャリー 取引の魅力が高まった。

みずほコーポレート銀行の米通貨セールス担当責任者、ファビア ン・エリアソン氏(ニューヨーク在勤)は「リスク選好の一日だ。資 源国通貨が好調だ」と指摘した。

円はオーストラリア・ドルに対して0.5%安と続落。ニュージ ーランド・ドルに対しては0.4%値下がりした。主要交換レートを 対象にしたJPモルガン・チェースのボラティリティ指数は2日連続 で低下し、11.22%を付けた。2008年の米リーマン・ブラザー ズ・ホールディングスの破たん前以降で最低となった18日の

10.52%に接近している。

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