PIIGS脱するアイルランドにバラの香り-国債相場上昇続く公算

【記者:Paul Dobson】

3月30日(ブルームバーグ):アイルランド債の1-3月(第1四 半期)の投資利回りが、オーストリアを除く他のすべてのユーロ圏諸 国を上回りそうだ。財政赤字削減がギリシャなどよりもうまくいくと 投資家が確信しているためだ。

ブルームバーグ/EFFAS指数によれば、アイルランド債の年 初来の投資利回りはプラス3.2%。これを上回るのはオーストリア(プ ラス3.3%)だけで、ドイツ(プラス2.3%)も及ばない。ギリシャは マイナス0.1%だった。アイルランド10年物国債のドイツ国債に対す る上乗せ利回り(スプレッド)は3月12日、過去1年2カ月で最小と なる128ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の範囲内に縮小し た。

クレディ・アグリコル・コーポレート・アンド・インベストメン ト・バンクとロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(R BS)はアイルランド債の価格上昇が続き、ドイツ国債に対するスプ レッドが年末までに65bp前後に縮小すると予想している。

カウエン首相による教師、看護婦、警察官の公務員給与削減と、 金融機関から不動産ローン関連の不良債権を切り離す国家資産管理機 関(NAMA)、いわゆるバッドバンクを設立する計画がアイルランド 債のスプレッド縮小に貢献し、一時は16年ぶりの水準まで拡大したス プレッドがその後50%余り縮小した。投資家らは1年前、格付け引き 下げと財政赤字抑制が不可能との懸念を受けて、アイルランドなど財政 が著しく悪化するユーロ圏5カ国を「PIIGS」と呼んだ。

スコットランドのグラスゴーを拠点とするイグニス・アセット・ マネジメントのチーフ市場エコノミストで、1000億ドルを上回る資産 の管理・運用に携わるスチュアート・トムソン氏は「アイルランドは 差し当たり豚小屋(PIGSTY)からバラの香りを漂わせて抜け出 してきた。同国は南欧諸国が今年見舞われる同じ問題に直面してはい ない」と話す。

トムソン氏によれば、イグニスは先月、パフォーマンス指標とし て利用する指数と比較してアイルランド債の保有比率を「オーバーウ エート」に引き上げた。他のPIIGS諸国、ギリシャとイタリア、 ポルトガル、スペイン債は「アンダーウエート」としている。

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