米国債:下落、10年債利回りは6月以来の高水準付近

米国債相場は下落。10年債利 回りは昨年6月以来の高水準付近で推移した。株高に加え、米個人 消費支出の増加を受け、安全な逃避先としての国債需要が減少した。

欧州連合(EU)で最悪の財政赤字を抱えるギリシャが50億ユ ーロ相当の7年債を発行したことからリスク資産に買いが集まった。 EU首脳は先週、ギリシャ救済計画で合意した。4月2日に米雇用 統計の発表を控えていることも期間が長めの国債に売りを誘った。 雇用者数は3年ぶりの大幅増を示すと予想されている。

スコシア・キャピタルの米国債トレーディング責任者、チャー ルズ・コミスキー氏(ニューヨーク在勤)は「2日の雇用統計で久 しぶりに雇用増が示されるとの警戒感がある。その不安感から安値 近辺で推移するだろう」と述べた。

BGキャンター・マーケッツ・データによると、ニューヨーク 時間午後4時現在、10年債利回りは前営業日比3ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上昇の3.87%。同年債(表面利率

3.625%、2020年2月償還)価格は6/32下げて97 31/32。利回りは 25日に3.92%と、昨年6月11日以来の高水準に達した。

モルガン・キーガンの債券セールス・トレーディング・調査責 任者、ケビン・ギディス氏は顧客向けリポートで「金利は上昇する 態勢ができているようだ」と指摘。「イベントリスクから国債相場 は上昇する場面もあるだろうが、国債発行の規模と経済状況の改善 により、金利は上昇を続ける可能性が高い」と分析した。

米商務省が29日発表した2月の個人消費支出(PCE)は前月 比0.3%増加。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値 と一致した。1月は0.4%増(速報値0.5%増)に下方修正された。

EU首脳は先週、国際通貨基金(IMF)融資と二国間融資を 組み合わせで、ギリシャに支援を提供するとの独仏の提案を支持し た。

雇用増見通し

2年債利回りは前営業日比ほぼ変わらずの1.05%。雇用統計で は雇用増が見込まれているものの、米連邦公開市場委員会(FOM C)が低金利を維持するとの見方が背景にある。

ウンダーリッヒ・セキュリティーズのマネジングディレクター で米国債トレーディング責任者のマイケル・フランゼーズ氏は「4 月2日発表の雇用統計は驚異的な数値になると声が多いが、FOM Cが動かないため、国債相場に対する弱気な見方は強気派に押され てしまうだろう」と述べた。さらに、「1%という2年債利回り水 準は買いの好機だ」と指摘した。

ブルームバーグがエコノミスト79人を対象に実施した調査によ ると、3月の雇用者数は18万4000人増が予想されている。2月は 3万6000人減だった。失業率は9.7%にとどまるとみられている。

グリーンスパン氏の見解

アラン・グリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議 長は、最近の米国債利回り上昇は「坑道のカナリア」のようだとし、 「米連邦政府が積み上げた前代未聞の巨額債務」に対する投資家の 懸念を反映していると指摘した。

2009会計年度の米財政赤字は1兆4000億ドルに達し、ディー ラー10社を対象に2月に実施された調査では、今年の国債発行額は 過去最大の2兆4300億ドルに上ると予想されている。

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