3月29日の欧州マーケットサマリー:ギリシャ国債下落、独国債上昇

欧州の為替・株式・債券・商品 相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3438 1.3410 ドル/円 92.60 92.52 ユーロ/円 124.44 124.06

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 263.89 +.30 +.1% 英FT100 5,710.66 +7.64 +.1% 独DAX 6,156.85 +36.80 +.6% 仏CAC40 4,000.66 +11.73 +.3%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .98% -.02 独国債10年物 3.13% -.02 英国債10年物 3.98% -.06

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,107.50 +11.00 +.99% 原油 北海ブレント 81.28 +1.99 +2.51%

◎欧州株式市場

欧州株式相場はほぼ変わらず。米格付け会社、スタンダード・ アンド・プアーズ(S&P)が英国の信用格付けのアウトルック (見通し)を引き続き「ネガティブ」に指定し、財政赤字の増大が 同国の景気回復を頓挫させるとの懸念が広がった。一方で、3月の ユーロ圏景況感は市場予想以上に改善し、株式市場の下値を支えた。

アライド・アイリッシュ銀行は20%安。アイルランド銀行は 10%値下がりした。アイルランド政府設立のバッドバンクが不良債 権の買い取りを実施するに伴い、政府は両機関への出資引き上げを 迫られると懸念されている。英国の住宅建設大手、バラット・デベ ロップメンツは2.9%安。2月の英住宅ローン承認件数が予想外に 減少したことが背景となった。一方、金属価格が上昇したことで、 豪BHPビリトンと英・オーストラリア系のリオ・ティントなどの 鉱山株が買われた。

ストックス欧州600指数は前週末比0.1%高の263.89で取引を 終了。プラス圏とマイナス圏を行き来する方向感に乏しい展開だっ た。ギリシャ懸念が緩和するなか、同指数は四半期ベースでは4四 半期連続でプラスとなりそうだ。2009年の3月9日以降、67%上昇 している。

KBLリシュリュー・ゲションの証券アナリスト、シクン・ダ ン氏(パリ在勤)は「株価が反発した後、値固めの動きとなったの は意外ではない」と述べ、「市場は圧迫されている。周辺諸国の財 政赤字といったリスクは決して払拭されていない」と指摘した。

29日の西欧市場では、18カ国のうち12カ国の主要株価指数が 上昇した。

S&Pは英国の長期ソブリン債信用格付けを「AAA」で据え 置き、信用格付けのアウトルック(見通し)を引き続き「ネガティ ブ」に指定すると発表した。英政府が財政赤字の削減について具体 的な手段を十分に示していないことを理由に挙げた。

欧州連合(EU)の欧州委員会が29日発表した3月のユーロ 圏景況感指数(速報値)は97.7と、2月の95.9から上昇し、2008 年5月以来の高水準となった。ブルームバーグがまとめたエコノミ スト28人の予想中央値では、3月は97.1と見込まれていた。

◎欧州債券市場

欧州債市場ではギリシャ国債相場が下落。欧州連合(EU)が 先週に緊急支援策で合意して以来で初めてとなる国債発行が嫌気さ れた。

ギリシャ10年債のドイツ10年債に対するプレミアム(上乗せ 金利)は拡大した。業務にかかわるバンカー2人が匿名を条件に述 べたところによると、7年物国債の発行時の利回りはスワップレー トに約310ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上乗せされ る公算だという。

この日発表された経済指標で、3月のユーロ圏景況感指数がエ コノミスト予想以上に伸びたほか、3月のドイツのインフレ率が1 年4カ月ぶりの高水準となったことが示されたものの、ドイツ国債 市場には影響せず、相場は上昇した。

クレディ・アグリコルCIB(ロンドン)の債券ストラテジス ト、ピーター・チャットウェル氏は、「ギリシャ国債の利回りをめ ぐる不透明感が市場に織り込まれている」と指摘。「7年物国債の 供給増加は償還期限の近い国債に打撃を与えるだろう」と語った。

ロンドン時間午後5時1分現在、ギリシャの10年債利回りは 前週末比9bp上昇の6.32%。同国債(表面利率6.25%、2020年6 月償還)価格は0.70ポイント下げ99.40。ギリシャ2年債は5営業 日ぶりに下落し、同利回りは29bp上昇の4.88%となった。

独10年債利回りは3.14%と、前週末から1bp低下。ギリシ ャ10年債の独10年債に対するプレミアムは13bp拡大し318bp となった。

◎英国債市場

英国債相場は上昇。最近の世論調査で野党・保守党の労働党に 対するリードが拡大したほか、米格付け会社スタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)が英国の最高格付けを維持したことが背景 にある。

10年債利回りは1カ月余りで最大の下げとなった。S&Pは、 6月3日までに実施される総選挙が終了するまで英国の格付けを見 直さないと発表。保守党のリードが拡大したことを受け、過半数を 制さない政権が誕生する可能性が小さくなり、財政赤字削減への取 り組みが実施される公算が高まった。

ロイヤルバンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS、 ロンドン)の金利ストラテジスト、ジェイソン・シンプソン氏は 「世論調査での保守党のリードはここ数週間の低下分の一部を取り 戻したようで、これが英国債への支援要因となった」と指摘。S& Pの格付け据え置きについて「さほど意外ではなかったが、確認で きたのは良かった」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時59分現在、10年債利回りは前週末比6 ベーシスポイト(bp、1bp=0.01%)低下の3.98%。一時は8 bp下げ、先月24日以降で最大の低下となった。同国債(表面利 率3.75%、2019年9月償還)価格は0.43ポイント上げ98.22。2 年債利回りは1.17%と、前週末を1bp下回った。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE